「この⑤の『紅鮭と焼きたらこ』を…。」
「いえ、①から⑨、全部つきます。」
「蕎麦屋の朝定食」は、なんと700円で驚きの豪華さでした。
メニューには、①出汁巻き玉子 ②しらすおろし ③豚バラと里芋の煮物 ④ブリ大根 ⑤紅鮭と焼きたらこ ⑥牛蒡と牛肉の煮物 ⑦ポテサラ&鴨とキノコの甘辛煮 ⑧葉唐辛子の佃煮&豚バラのしぐれ煮 ⑨かつ煮 と並べていて、ご飯と蕎麦等が付くと書いてあり、番号まで振ってるのですから、選ぶものだと思うのが当然。
それが少量とはいえ全部付き、その上で蕎麦とご飯がついて700円だと言うのですから驚かないほうがおかしいというものです。
あした休みのため、おかずが多めとのことですが、ほかの店なら間違いなく1,500円から2,000円は取る内容。いや、そこらの高級旅館も真っ青です。
それぞれひと口ふた口ですが、どれもおいしく大満足。
蕎麦も本業ですから手抜きなし。つゆは辛めでシャープな感じが東京らしくていい。
さらに「朝定限定」とあったのでつい頼んでしまった「静岡産ミニ桜海老かき揚げ」(600円)も、桜海老の香りが行き渡って美味でした。
築地場外市場の片隅の、非常に奥まったわかりにくい場所にある店ですが、今月で開店50年。
それだけ愛されてきたということです。
以前からここは何度も訪れていますが、蕎麦自体も白子の天ぷらを乗せたりと様々な創作があり、鮪丼やしらす丼といった丼ものも充実。そして酒肴も日本酒も数多く揃えていて、朝から飲める築地ならではの蕎麦屋です。
下手な寿司屋に行くよりもはるかに築地を満喫できる店として、ぜひぜひ行ってみてほしい一軒です。
「長生庵」(築地・蕎麦)
https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131301/13024450/