もともと福岡で好まれるのは青魚。
ブリは正月魚ですし、東シナ海のサバはアニサキスが少ないため生食可能。胡麻醤油で和えた「ごまさば」は福岡ならではの逸品です。

なので東京で偏愛されるマグロはあまり食卓に登ることはなく、寿司屋のマグロもろくなものではありませんでした。

しかし、東京中心のメディアがマグロ料理を広め、「築地の初セリで○千万円！」などとニュースで煽ったために福岡でも徐々にマグロ食が浸透。鮮魚店でも普通に見るようになりました。

その状況で登場したマグロ専門店。メニューの片面は全部マグロ。刺身盛り合わせから葱間鍋に至るまで多彩なマグロづくしです。

店頭の黒板にあった「晩酌セット」は1,800円。
ドリンク1杯と刺身、これに牛サガリ串焼きか唐揚げがつくとのことで注文してみます。

最初に出てきたプレミアムモルツはカチカチに凍ったグラスで登場。この腰がくびれた細いジョッキは全然量がない（たぶん250mlくらい）なのでちょっと後悔。

次に出てきたマグロの刺身は6切れ。
中トロっぽいピンクのものが4切れで、赤身が2切れ。対馬で獲れた生の本マグロだそうで、たしかにおいしい。とくに赤身は食べた甲斐がありました。

そして激ウマだったのが牛サガリ串焼き。
濃いタレがたっぷりかかったサガリ肉は柔らかく噛むたびにジュっとうま味が噴き出してくる感じ。これは何本でも食べてみたい。

この3品で晩酌セット1,800円は終わりですが、質の面ではじゅうぶん満足できるものでした。

でも量の面ではちょっと物足りない。
プレモル(中)(600円)を追加すると同時にまぐろの竜田揚げ(600円)を注文。

お客が私のあとに続々来てあっという間に満席になっていたので、時間がかかるのを覚悟していましたが割とすぐ来ます。

衣はさくっ、中はふわっですがやや生臭さがほわぁ。気になるかどうかですが、身そのものはおいしく食べられました。

福岡では珍しいまぐろ料理専門店。
簡素なテーブルと壁沿いのカウンター席だけのまさに「酒場」ですが、おいしいマグロを堪能することができる貴重な店です。

大濠公園に散策に行った帰りにでもぜひ。

インスタグラムの動画はこちら。
https://www.instagram.com/reel/CtC_tUKgMWB/

「酒場 まぐろやジョー」（福岡大濠公園・居酒屋）
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400105/40049430/