スパイスにのめり込んで、ついにカレー屋を開いてしまった感じでしょうか。
自慢のチキンカレーはかなりの辛さ。
ビールまでスパイシーで、サービスで付けてくれたピーナッツまでスパイス味と、そのこだわりはハンパではありません。
店があるのは太宰府市の五条。
大宰府政庁を中心とする条理の名がそのまま残っている街ですが、いまはけっこうのどかな雰囲気。
そのさらにはずれにある、民家そのままのカレー店。玄関からではなく、ぐるっと回り込んでダイニングの掃き出しから入ります。
選んだのは「チキンカレー」(800円)。
きれいなオレンジ色のカレーソース(ルー)はサラサラ。
特注ブレンドという粘り気のないご飯に含ませて口に入れると、辛さと複雑なスパイスの香りが広がります。
東京ではこのくらいのスパイシーさはないわけではないのですが、まだそこまでスパイスが浸透していない福岡では珍しいくらい。
鶏肉はひと口大のものが3つ。ちょっと硬めかな。噛むとうま味がにじみ出る感じ。
食べ進むうちに口の端が燃え上ってくるような感覚は久しぶり。なかなか病みつきになりそうです。
ただここは、福岡女子短期大学の前。激辛スパイシーだけでは若い子たちの心は捉えられなかったのでしょうか、メニューには別に中辛の日本風ビーフカレーとそれにカツを乗せたカツカレー、さらに日替わりのカレーが用意され、万人向けのラインナップとなっています。
この日の日替わりは梅干しを使った「ポーク太宰府」(700円)とのこと。酸味とスパイスのコラボがどんな風味を醸し出すのか興味はあったのですが、さすがに2杯は食えないのでまたいつか巡りあえる日を楽しみにしましょう。
なお、添えられたサラダはキャベツを中心にしたささやかなものですが、ドレッシングもまたスパイスが使われおいしい。
暑かったのでつい頼んでしまったビールも主人こだわりのデンマークビール「ヒューガルデン ホワイト」。
コリアンダー(パクチー)の種にオレンジピールが入ってこれもまたスパイシー。
(ご主人、鼻田香作のようなスパイス中毒じゃないかと心配になってしまいます)
住宅地のなかの住宅そのままのお店。
ご主人がひとりで頑張る小さな店ですが、こだわり抜いたカレーはさすがのうまさ。
辛いもの好きにはぜひ一度食べてみてほしい一品です。
インスタグラムの動画はこちら。
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「すみっこカレー」(福岡太宰府・カレー)
https://tabelog.com/fukuoka/A4003/A400301/40064435/