この店で頼むべきトッピングは間違いなく「やさい」です。
にんじん、かぼちゃ、パプリカ、えんどう、れんこん、さつまいも、なす、チンゲン菜、オクラに大根まで。
日によって違うようですが、こんな内容でなんと【130円】なのですから驚きです。
しかも他店では揚げ野菜が多いのにこの店はゆでたものが多くヘルシー。
もちろんカレーそのものの味もよく、行列ができるのも当然です。
この店があるのはJR二日市駅前。
博多から15分ほどの郊外の街ですがなかなかの寂れっぷりです。
昔は郊外なりに洋菓子店や映画館もあったのですが、飲食店ですらかなり少なくなってしまいました。
元は喫茶店だったというこの店が、独学で創り上げたカレーはチキン・キーマ・シュリンプ・ブラックの4種類。
まず頼んだのは「チキンカレー 手羽元2本入り」(770円)にやさいトッピング。
出てきたカレーは結構な大盛り。30cmはある大皿に、明るい褐色のカレーソース(ルー)が並々と注がれて、ご飯の山も大きくギッシリ。若い男性でもプラス100円の大盛りを頼む必要はそうなさそうです。
カレーソースはサラサラ。口に含むとフルーツっぽい甘みが先に来て、追って辛さが来る感じ。なかなか品のいいニッポンのカレーです。選んだ辛さは5段階中の上から2番目の「大辛」だったのですが絶妙でした。
手羽元2本も崩れるほどではないですが柔らかくおいしい。野菜もひとつひとつが大きく、しっかり素材の味を感じることができました。
そして別の日に再び訪れ注文したのが「ブラックカレー」(820円)に野菜と「ひれカツ」(250円)をトッピング。
ブラックカレーといえばグルメ漫画の先駆け「包丁人味平」の麻薬のような常習性のあるものを期待してしまいますが、ここのはイカスミの黒。
辛さのなかにコクがあり、これもチキンカレーに劣らずおいしい。小さなイカの身がちょこちょこ入っているのも嬉しく、また食べたくなります。
トッピングのひれカツもまた一品として成り立つほどのクオリティー。
小さいながらふたつのカツで250円はお得です。
JRの駅としては太宰府天満宮の最寄りとはいえ、めったなことでは降りることのない駅ですが、ここのカレーは想像をはるかに上回るうまさ。東京でも行列店としてやっていける味だと保証しますので、機会があればぜひ訪れてください。
「小林カレー」(福岡二日市・カレー)
https://tabelog.com/fukuoka/A4003/A400301/40000553/