「カツカレー」ではなく、「カツとカレー」だそうです。
カレーはスリランカ風の本格的なもの、カツは肉厚でそのまま定食で出せそうなもの。
だから「カツとカレー」のようです。
土曜日の新宿三丁目。目指した「NokiShita」が休みで、人ごみのなか途方に暮れてさまよう午後2時近く。
あれ?こんな店あったっけ?と思って立ち止まった新宿通り沿い。
バルト9の向かいの地下に、いつのまにかとんかつ屋ができてます。
よく見ると黄色い看板に「虎ノ門」と小さな文字。虎ノ門の有名店が支店でも出したのかな、と思って階段を降り、入ってみる。店内は意外に広い。
あとで調べて知ったのですが、ここは虎ノ門でカツカレーを専門にやっていた店が今年(2021年)の春に移転したもの。虎ノ門時代は店が狭く、カウンターしかなかったためにカツカレーを前面に出していたものの、新宿の地下で広くなったことで、とんかつをメインに据え直したようです。
「上ロースかつ定食(180g) 」1,200円に対し、「カツとカレー」が1,300円。
上には「特選ロースかつ(180g)」 もありましたが、1,600円は初めての店としては予算オーバー。悩みに悩んで一回で二度おいしい「カツとカレー」にしました。
待つこと10分。
出てきた器の大きさにちょっとビビります。そうだ、女性スタッフに勧められるままに大盛りを頼んでたんだった。
大きな舟形の器の真ん中に山盛りのご飯。その右に黒っぽくやや緑がかったカレー、左には男の握り拳ほどのとんかつが配置されています。
まずはとんかつから。
白とピンクの塩が用意されていたのでまずピンクの塩をつけて食べてみます。衣はやや粗めでザクっとサクッとの間。
脂身は少なめで、肉の歯ごたえはややミシっとした感じで食べ応えあります。いい肉です。
なお、備え付けのとんかつソースのほかに、瓶に入った「太陽ソース」というウスターソースも試してみたのですが、これがおいしかった。
最後の小さな2切れにかけてみたのですが、もっと早く気づけばよかったと後悔しています。
そしてカレー。
サラサラというよりトロトロといった感じの液体。米にはあまり浸透せず、いい感じに混ざってる感じ。口に含むと、独特のスパイスの香りとうま味で満たされます。辛さはそうないもののスパイスでじゅうぶんといった感じ。単体でもやっていけそうです。
ところでこの「カツとカレー」にはチャプスイがつくとあるのですが、出てくるものはどう見てもけんちん汁。
たしかにけんちん汁と言い切るにはだしが違うような気がするものの、本来のチャプスイである米国式中華料理とはさらにかけ離れて似て非なるもの。なぜこの名にこだわるのかが謎です。
とはいえ、とんかつもカレーも高度でさすが虎ノ門で名店と呼ばれただけはあります。
こんどは新宿で力を入れるとんかつの、特選ロースかつ定食を食べてみたいと思います。
「ジーエス」(新宿三丁目・とんかつ)
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13257510/