クジラの赤身と皮の握り。
同じくクジラのさえずり(舌)の握り。
さえずりはやっぱりうまいわ。
ここは宮城県牡鹿半島の先端にある鮎川。
東日本大震災では8.6m以上の津波によってほとんどが流され、壊滅的な被害を受けた町です。
その、いまだに何もない更地の片隅にある、プレハブ2棟の商店街にある「黄金寿司」。
ここで最も高い「黄金にぎり」(2,500円)はクジラが2貫、ついてきます。
なぜ寿司にクジラが入るのか。それは鮎川が歴史ある沿岸捕鯨の基地だから。
いまの時期ちょうど調査捕鯨が行われていて、私が行った日だけで3頭ものミンククジラが水揚げ・解体されていました。
その1頭をちらっと見せてもらいましたが、大きさは5mほど。流線型の尾びれの曲線の美しさが印象的でした。
その新鮮な生のミンククジラが食べられるのですからおいしいに決まってます。
そのほか、シャコやウニやイクラなど、地のもののネタのおいしいこと。
とくにウニのおいしさは目から鱗でした。
また「これ、食べて。旬のわかめ。」と出されたわかめの煮物のおいしさにもびっくりです。豊かだなぁ。
「もうすぐIWC脱退で、近くの海で自由にクジラを捕れるようになるんだよね。これまでは南氷洋で捕った冷凍ものを混ぜて使うこともあったんたけど、これからは全部生を使えるようになるんだよね。」とご主人が目を輝かせて話してたのが印象的でした。
津波ですべてを奪われた町に、クジラが再び人々の希望となることを願っています。
「黄金寿司」(宮城鮎川・寿司)
https://tabelog.com/miyagi/A0404/A040403/4000459/