どれだけ辛くて、どれだけ脂ぎってて、どれだけしょっぱくて身体に悪いのか…。
「邪悪なスパイスチキンカレー」なんて言うから、恐れおののいていました。
邪悪というのは、ジャークチキンから。鶏肉をオールスパイスやタイム、ブラックペッパー、ニンニクなどで漬け込んだジャマイカ料理の名前ですが、この店ではこのジャークチキンに衣をつけてカツにしたものだとか。
さらに邪悪シリーズがあって「邪悪なナポリタン」も。どうもナポリタンのほうが有名なようです。
この店があるのは太宰府市高雄。国道3号線を挟んで筑紫野市と接する住宅街です。
小高い丘の住宅地の真ん中、のぼりがなければ通りすぎてしまう小さなカフェ。
入ると細長い空間の奥は柔らかな日差しが溢れていました。
もちろん注文は「邪悪なスパイスチキンカレー」(1,300円)。
窓から見える夏みかんに描かれた顔にクスッと笑っているとやってきました。邪悪が。
…なんかおしゃれ。
真ん中に半球形のごはんにフライドオニオン、手前にカレーの海があって揚げかぼちゃ、右にゆでたまご1/2とブロッコリー。梅の花をあしらった大根やにんじんは太宰府をアピールしているのでしょう。
さて、カレーをパクリ。最初に辛さがくるものの優しい味。多様なスパイスは使われていますが、尖った主張をすることなく、コクとともに香ってきます。油っこさもあまり感じず粘度も低め。上手にまとめられています。
そして「邪悪」のカツ。
先入観から身構えてかじってびっくり。普通のチキンカツと言ってもいい。たぶんむね肉ですが、ふんわりしっとりしてていいカツです。
ジャークチキンどこ行ったの?と聞きたくはなりますが、まあ住宅地のカフェでそんなキワモノ出すわけにもいかないのでしょう。
おいしいのだからいいのです。
プラス200円でつけた食後のコーヒー。
ちょうど人様の前でお話しする準備をさせてもらいました。たまたまほかの客はおらず、陽だまりのなかゆったりとした時間を過ごさせてもらいました。
また行きたい店です。
「cafe 風」(福岡太宰府)
https://tabelog.com/fukuoka/A4003/A400301/40062026/