牡蠣が焦げてる…。
焼き牡蠣というものはありますが、それは普通、殻ごと焼くのであって身をそのまま焦がしたものは初めて見ました。
これは「牡蠣南蛮」。
ただ、焦げてるからといって焦げ臭いわけではなく、だしはなかなか。
西早稲田の浅野屋の「牡蠣そば」には一歩譲りますが、おいしい蕎麦です。
ただ、この店の手打ちの二八は温かい蕎麦よりも冷たい蕎麦に向いてるようで、つゆのなかでブチブチになってしまうのが残念。
それと場所柄なのか、量が少ない。
大盛りを頼んだはずなのに他の店の普通盛りといった感じです。
この店があるのは都立大学駅。
かつて東横線沿線に住んでたのに、初めて降りた場所です。
駅から歩いて2分ほどのビルの2階。
通りに面した一面のガラスで店内は明るく、蕎麦屋というよりカフェといった風情。このお洒落さが量と価格に反映されているのでしょう。
ここで女の子が遅れて合流。
ちょっと足りなかったので、彼女の分を頼むついでに「二八せいろ」を1枚と「出汁巻き」を追加します。
この二八はおいしかった。
硬めで角がビシッと立った感じで香りもあって喉越しもいい。
わずかに辛めに振られたつゆもいい。最初からせいろにすべきでした。
でも、本当においしかったのは出汁巻きでした。
よくある、出汁をたっぷり吸ったはいいけど白っぽくて水ぶくれっぽい出汁巻きではなく、出汁がしっかり効いていながらもぶよっとした感じがないもの。筋肉質と言ったらちょっと変でしょうか。
この出汁巻きを食べるためだけにこの店を訪れてもいいかなと思えるほどでした。
ちょっと蕎麦の値段が高めですので正直、おひとり様にはおすすめしません。
素適な人とゆっくり時間を過ごしたいときにこの出汁巻きと蕎麦、それにおいしいお酒をお供にできたら最高でしょう。
「利き蕎麦 存ぶん」
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131702/13203608/