なんとも優しい味の沖縄料理です。
沖縄料理というと、昆布がベースとはいえややとがった感じ、悪く言えばがさつな感じの味のイメージがあるのですが、この店のメニューは全体を通してマイルド。
とくにそれを感じたのは、セットのタコライス丼を食べたときで、生のトマトと溶けあうようなふんわりとした味。ひき肉もカチカチでなくやわらかく、チーズもとろける感じで、全体を通したやわらかさを感じました。
この店があるのは、早稲田大学のすぐ近く。西早稲田交差点から馬場下町に下る早稲田通りの坂の途中にあり、バスの車窓から「ソーキそば」ののぼりを見つけました。その直後、目的の店が閉まっていたため、この店を訪れることになったのですが、これがまさに当たりでした。
早稲田周辺で沖縄料理というと、大学の北の大隈通りのほうに宗教がかったやや理解不能な味の店がありますが、この店はいたって普通のメニューをそろえた庶民的な店。でもなかなか店内は現代風でおしゃれです。
沖縄そばのスープもまたやわらか。
麺もある意味ダマっぽいというか、ぼそっとした部分もありますが、それがまた温もりというか手作り感(手打ちではないにしても)があっていい味を出しています。
また、ソーキそばに浮かぶソーキ(軟骨付きスペアリブ)もまた大きくてお得感があります。よく煮込まれていてやわらかく、味もしっかりしみていておいしいソーキです。
この店でユニークなのは、サイドメニューにちっちゃなゴーヤチャンプルーがあること。
ほんのちょっとの量ですし、作り置きではありますが、でも150円でゴーヤチャンプルーが食べられるというのは嬉しいこと。
とくにランチの沖縄そばとご飯のセットにつけるとバランスが良くなります。
ところで、この店の名前「HIro’s Cafe」のヒロは、ご主人の息子さんの名前だとか。小学校4年生の彼は、夏休みや日曜日などは店内にいて、お手伝いをしていますので声をかけてあげてください。
典型的な家族経営の優しい味の沖縄料理店。もっと多くの人々に知ってほしいものです。
「ヒロズカフェ」(早稲田・沖縄料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130504/13216236/