ここの「鯖キーマ」は絶品です。
サバの独特のうま味が濃いめのカレーと非常に合い、たぶんほかのひき肉よりも相性抜群。もともと期間限定メニューとして登場しましたが、あまりのおいしさに評判となって定番化したほどです。
トッピングは三つ葉とミョウガ、さらにその上に山椒。山椒の香りが鼻をくすぐり、食欲を増します。サバと三つ葉と山椒、まさに日本的なアレンジを施したカレーです。
ご飯は標準でもかなり多め。注文を受ける際、必ずマスターが「大盛り無料ですけど」と尋ねてきますが、よほど腹が減ってるか大食いの自覚あるかでないと大盛りは避けたほうがいいかもしれません。
とにかく、この店に行くならまずこの「鯖キーマ」を食べるべし。それだけのうまさを保証します。
この店があるのは高田馬場の駅の目の前。山手線と西武新宿線のガードに挟まれた狭い空間に建つビルの1階にあるのですが、同じビルにはゴーゴーカレーも。
この店は去年(2017年)の夏まで隣の下落合にあったそうですが、よくまあゴーゴーカレーが同居するビルに入る決断をしたものです。しかもゴーゴーカレーが早稲田通りに面した正面にあるのに対し、この店は側面。明らかに不利な状況のなかでの新規参入でした。
店内は非常に狭く、カウンターに3人、奥の小さなスペースに横並びで3人という狭小店舗。入り口脇の小さな券売機でチケットを買っても、カウンターの奥の席に行くためにはいったん外に出なければならないほどの狭さです。
この店は付け合わせもユニーク。
普通なら福神漬けが添えられるところに、キャベツの炒め煮(サブジ)。
卓上のラッキョウか福神漬けがあるべきポットに柴漬けが置かれるなど、軽くカレー屋の“常識”を逸脱してくれています。個人的には有料でいいのでラッキョウは欲しいところですが。
そのほかのメニューでいうと、チキン系のカレーはインド風のさらさらカレー。西早稲田にもある「エチオピア」に似たカレーです。
それに野菜を追加した「チキン野菜カレー」はレンコンやゴボウなど根菜類も多くしっかりした食べ応え。
鶏肉もひと口大のものがたくさん入ってて満足感は高くなっています。
全体に辛さは控えめな設定で、マスターによると標準で「家庭の味よりちょっと辛いくらい」。私には激辛、普通の人ではたぶん大辛くらいが適切でしょう。
もうひとつ、冬季限定ということで食べたのが「牡蠣カレー」。ぷりぷりっとした牡蠣がたくさん入っているのですが、インド風のさらさらカレーがベースではあまり合わないような気がしました。
濃厚な牡蠣のうま味エキスを受け止めている感じもせず、なんかバラバラな感じがしたのは私だけでしょうか。
結論としては、まずとにかく「鯖キーマ」を食べてみるべし。
それが気に入れば毎回頼めばよし、気に入らなければほかのを頼むもよし、といった感じでいかがでしょうか。
一度は食べてみる価値のあるカレーだと思います。
「ブラザー」(高田馬場・カレー)
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130503/13212319/