カレー屋のまぐろ丼、950円です。
3cm四方はある赤身の塊が文字通りごろごろ。
ヅケにされ、つやつやと光るまぐろの身は、やや筋があるもののうま味が濃いもの。
たれは少し辛めのものがごはんに少なめにかけられ、いいアクセントになるとともにごはんそのものの味を殺していません。
しかも味噌汁にもまぐろの身がごろごろ入っていてこれがまたおいしいのです。
これだけのまぐろの量で950円は安いと思います。
この店があるのは築地場外市場の中通り。
以前は通りをはさんで反対側にありましたが、一時休業を経てこの7月に移転してオープン。
今回の場所は雑居ビルの2階。
冷凍品や乾物が売られるごちゃごちゃした1階の左端にある細い階段を上り、右折して左折したいちばん奥に店があります。
広いスペースに簡素な椅子やテーブル。
なかにはビールのプラスチックケースをテーブルにしたものもあるシンプルさ。
新店舗が軌道に乗るまではという心構えなのでしょう。
メニューもおおまかに3種類だけ。
「マグロ漬け丼」のほかは、「上々豚カレー」という角切り肉が入ったカレーに、まぐろの串カツが乗った「まぐろカツカレー」。
カレーはそれぞれ辛口があり、「スパイシー」の名を冠しています。
食べたカレーは「スパイシーまぐろカツカレー」。
濃いめの茶色のルーに、大きな具がごろごろ。
玉ねぎは褐色の皮付きのまま炒められ入っていてびっくりします。
聞くと香ばしさを出すためとか。じゃがいももにんじんも当然のように皮付きです。
味は辛さと香りのスパイスがよく効いていておいしいのですが、食べているうちに汗が噴き出してきます。舌で感じるというより身体が反応した感じ。辛さには滅法強い私ですら汗が噴き出すのですから、普通の感覚の人なら汗だらだらかもしれません。
まぐろカツはパン粉の粒子が大きくサクッとした感じ。
中はふわっと蒸気が立ちのぼるような柔らかさでまぐろのうま味が閉じ込められています。
これ単体でビールが飲めたらいいのに、といった感じです。
なお、インド料理と言えばラッシーですが、この店には「ラッシーハイ」という変わり種も。
生ビール用のジョッキに入って500円はお得感がありその甘酸っぱい風味はなかなかのもの。ぜひ一度試してみてください。
築地でカレー、というのもなかなかいいと思います。機会があればぜひ。
「東印度カレー商会」(築地場外・カレー)
https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131301/13184159/