これはもはや、ちゃんぽんではない。上質なタンメンです。
なにしろスープがめちゃくちゃうまい。豚と野菜を炒めて出てきたうま味が臭みのないスープにしっかりと溶け込み、並々と注がれています。
そもそもタンメンの発祥はよくわかっておらず、昭和30年代に横浜で生まれ関東一円に広がったとされていますが、実際の調理法は他の汁麺とはまったく違い、むしろちゃんぽんとほぼ同じ。たぶん長崎のちゃんぽんが料理人の移動に伴って伝わり、太い麺がないために中華麺でタンメンになったのではないかと思います。
さてこの店のちゃんぽん(910円)。
メニューを開くと先頭にちゃんぽんが載っていますが、実際はとんかつ屋。片手間に出したちゃんぽんが評判を呼び名物となったものだそうです。
実際、ちゃんぽんの全国チェーン「リンガーハット」はもともととんかつ屋で、端切れ肉の利用法としてちゃんぽんを出したところ人気となりチェーン展開するようになったとか。本業のとんかつは「濱かつ」として受けつがれてはいますが、主従関係が逆転してしまいました。
なので、とんかつとちゃんぽんの親和性は実は高い。
実際にこの店のちゃんぽんの豚バラ肉はとてもうま味が豊かです。
また、小さいイカの下足がたくさん入っていますがこれがコリッコリでめちゃくちゃうまい。そのほかたっぷりの野菜にかまぼこもよく炒められていい味を出しています。
見た目はとっても地味で出てきた時に「えっ」となるかもしれませんが本当においしいのでぜひ一度食べてみてください。
私は次は上ロースカツ定食を。
「味のかつえだ」(福岡平尾・とんかつ/ちゃんぽん)
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40000143/