学生のとき、学校の近くの小洒落た洋食屋でよく食べたポークピカタ。
久しぶりに食べてみて、こんなにうまいものだったかと感動を新たにしました。
薄い豚肉にとき卵を絡めて焼き付けただけのシンプルな料理ですが、最初のほろっというか、ややザラっというかその歯触りと同時に口一杯に広がる卵の甘み。続けて追っかけてくる豚肉のうま味と脂身の甘みが合わさって、えも言われぬ幸福感で満たされます。
かけてあるのはただのケチャップ。しかしこのケチャップとの調和が素晴らしいのです。
この店があるのは、竹橋にあるパレスサイドビルディング。
近代建築の傑作と言われるビルの地下にある大きな飲食店街の一角。
カレーの店と看板には書いてありますがこれは入居の際、
すでに洋食の店があり、名目上の重複を避けるための便宜上のものだったそうで、実際には昔もいまも古き良きニッポンの洋食の店です。
店内は大きなコの字型のカウンター。その中と奥に厨房があるのですがよくこの狭さでいろんな種類の洋食を出せるものだと感心するほどです。
さてポークピカタ。肉そのものはペラペラです。しかし大きさは半端なく、大人の掌よりも大きいものが2枚。この薄さが卵との一体感を生んでいておいしい。
添えられたケチャップ味のスパゲティもたっぷり。通常のパスタの3分の1はありそうなサービスぶりですが、その分味付けも薄め。ペロッと食べられてしまいます。
平皿に盛られたご飯もしっとりおいしくすべてが古き良きニッポンの洋食。
次はポークピカタとの間で迷った名物という平目フライや、カツが乗ったスパゲティなども食べてみたいと思います。
みなさんもぜひ。
「タカサゴ」(竹橋・洋食)
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130201/13023819/