あんかけチャーハンなんて下の下。
出来の悪い冷めたチャーハンの上にたいして具の入ってないしょっぱい餡をぶっかけて味をごまかしただけ。
ところが、この店の「海鮮あんかけチャーハン」(1,078円)は、これまでの観念を見事にひっくり返してくれました。
この店に来たのは偶然。
近くにある「孤独のグルメ」に出た店に来たのですがタッチの差で閉店。空腹を抱え、とぼとぼと駅に戻る途中にたまたまあった中国料理の店。
一度は通り過ぎたものの気になって戻り、名物とあったこのメニューを頼んでみただけでした。
出てきた瞬間の第一印象は「うわっ、少なっ!」というネガティブなもの。
ところが、量は少ないものの具は多い。海鮮を中心にあふれんばかりの具が琥珀色の餡に包み込まれて炒飯の上に覆いかぶさっています。
一方で顔をのぞかせる炒飯はといえばきれいに卵でコーティングされたパラパラ炒飯。優しい味です。
餡は熱々で、綺麗に包丁が入ったイカはふわふわ。エビはぷりぷり。ピーマンはシャキっと。素晴らしい調和を見せています。満足感高し、でした。
調べてみると、ここのご主人は大連のホテルで総料理長を務めたとか。
1999年に来日し、日本人の味覚を研究して2001年に店を構えたとか。道理でスマートながらも本場っぽいはずです。
しかしいまどきってこんな個人経営の店でもタブレットでの注文なんですね。
唐揚げを注文しようとして料理画像を押しても反応せず、戸惑いました。
その唐揚げ。
少し衣が厚めですがふわっとして中はじゅわっと。
添えられたスパイスも含め、日本のスタンダードとは違うおいしさです。
と、隣の客が頼んでたメニューが来てジャーっと華々しい音が。
海鮮おこげ(1,400円)です。
ああ、おいしそう。次もし来るときは必ずあれを頼もうと心に誓うのでした。
「虎坊」(三鷹・中国料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1320/A132002/13103255/