あれ?メンチはどこ?
注文したのは「トマトメンチ」。
「チキントマト煮」(820円)にメンチカツがついて990円になっているであろうことは想像できたのですが、一覧形式のメニューではどんな料理かよくわかりませんでした。
出てきた料理はワンプレート。
30cmはあろうかという大きな皿の4分の3をオレンジ色の液体が占拠し、残りはオーロラソースがかかったキャベツの千切り。
ゴロゴロと大きめの塊がオレンジ色の液体に埋もれていますがこれは鶏肉。
その下には大きなプレーンオムレツが隠れてて、さらに下にはご飯が。
どうやらコミュニケーションがうまくいかなかったようですが、出てきた皿のデカさとうず高く積まれた山を見て、メンチがなくてよかったと思いました。
で、実際にオレンジ色の山にスプーンを刺して食べ始めるとこれがうまい。
一般的なトマト煮にある尖った味が少なくマイルド。柑橘のような柔らかい酸味が全体を覆い、鶏肉もよく煮込まれてふわふわ。
その下にあるプレーンオムレツもまるでホテルのもののようにふわふわでしっとり。びっくりします。
プレーンオムレツの下のご飯も決して少なくなく、全体的に量がかなり多い。
通常、味噌汁が付くのをプラス160円で豚汁に替えましたが、これも具沢山ですごく得した気分になりました。
四谷三丁目から曙橋方向に向かう途中にあるこの店。
「ゴリラ食堂」という奇抜なネーミングもあり、2年以上前から気になっていたのですがようやく入ることができました。
もともと近くにある「あぶさん」という野球ファンの居酒屋で厨房を担当していた人が独立して始めたそうで、安くてお腹いっぱいになれることがモットーのよう。
その極めつけが「トルコライス」でした。
トルコライスというのは長崎のご当地B級グルメで、とんかつとスパゲティとピラフ(炒飯)が必須の大人のお子様ランチ。
この店ではさらにハンバーグまで乗って1,000円です。
同じ30cmの大きな皿いっぱいに乗って登場したトルコライスの迫力たるや。
カツは皿の半分を占めようかというほどの大きさで厚くはないものの薄くなく、食べ応えありすぎ。しかも揚げたてでサクサクしておいしい。
また、ハンバーグはホロっと崩れる柔らかさにまず驚き、つなぎのない肉のワイルドな味にもう一度驚きます。
スパゲティはケチャップで絡めただけのシンプルなもので、ちょっとボソッとした食感ですがとにかく量が多い。スパゲティだけで普通の1人前の半分はあります。
そしてそれらの下に潜むご飯はカレー味。薄味なのは好感が持てますが、これもまた量が多く、1合以上はあるはずです。
とにかくものすごい量で高校時代ならペロッといけたでしょうが、いまはもう残さないようにという義務感だけで平らげるのが精一杯。帰ってから動けず結局、昼寝をしてしまいました。
その後、深夜になってもお腹がすきませんから恐るべきメニューです。
安くておいしくて量が多い。考えてみるとそういうお店は減ってきてむしろ貴重な存在になっています。
これからもこの方針を変えずに頑張ってほしい素敵な店です。