九州の小倉から、わざわざ西早稲田にやってきたという餃子居酒屋です。
私が勝手に唱える「餃子は西に行くほど小さくなる」の法則通り、この店の標準はちっちゃなひとくち餃子。1人前7個で280円。
純粋に量だけ考えたらけっこう高く感じるときもありますが(だって量質量は宇都宮餃子の5分の1)、このパリパリっとした皮の食感とパクパクっといけるほどよい大きさでなんか許せちゃいます。
この店の餃子が面白いのは、肉味噌をつけて食べること。卓上には「餃子の肉味噌」とラベルが貼られた瓶があり、なかには焦げ茶色の物体が。
沖縄料理などでおなじみのあの肉味噌を、ちっちゃな餃子につけて食べるとたしかにおいしい。いつもの辣油と酢と醤油のたれと甲乙つけがたく、交互に食べたくなってしまいます。
この店、開店前に配っていたチラシを持っていくとこのひとくち餃子をタダにしていました。その後、チラシを持っていかなくても全員の客に餃子1人前を無料でふるまっていました。大丈夫かいな?とは思っていましたがそのお得感からけっこうな人気店となり、周囲にファミレスがないこともあってファミレス化。店頭を子どもが駆け回るようなお店となり、地域に定着していきました。
今回、久しぶりに訪れると、客層が学生中心に変化していました。平日だったというのもありますが、メニューに飲み放題つきのコースが追加されたりして、より居酒屋っぽくなったことも原因でしょう。
一方で夜だけの営業にもかかわらず定食もメニューに用意されていて、様々な客層をとらえたいという意図は感じられます。
なお、餃子はひとくち餃子だけではありません。「肉汁餃子」という鉄板に乗った大きめの餃子が4個480円。
肉汁の名の通りスープが封入されていて、中からほとばしるような演出。餡も濃いめの味付けでこれもなかなかいけます。
そのほか、もうひとつのこの店の名物が「国産ひな鶏の半身揚げ」。その名のとおりひな鶏をそのまま素揚げしたもので、2分の1羽で980円。それでも少人数の客には多いと多いということでしょうか、4分の1羽で680円というのも用意されています。でも4分の1羽で「半身揚げ」というのはいかがかと…。
この半身揚げ、今回はひとりで4分の1を頼んだのですが、けっこうな量。身もしっかりついていて、揚げたてほくほくを頬張るのは幸せなひとときです。
今回、ひとくち餃子1人前と、肉汁餃子1人前、国産ひな鶏の半身揚げ(1/4)、生ビール2杯を飲んでお腹いっぱい。締めて2,500円ほどでした。お手頃でいい価格です。
あれ、今回はひとくち餃子はタダじゃなくなったんだ…と思ったら、次に使える無料サービス券がついていました。ようやく普通営業になったようです。安心しました。
どの駅からも遠く、けっして便利な場所とは言えませんが、地域住民と周辺の学校に通う学生に愛され続けてほしいものです。
そうそう、この店の名物を自称する「檸檬フィズ」(380円)もおすすめですよ。
「餃子酒場たっちゃん」(西早稲田・餃子)
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130504/13211613/