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ニューキャッスル(銀座一丁目・カレー)

ニューキャッスル

カライライスがまだ健在だったとは…。

銀座の片隅のボロい店で、老夫婦が細々とやっていた「ニューキャッスル」。敗戦直後の昭和21年創業ということで、たしかに歴史を感じさせるたたずまいを持った店でした。

ニューキャッスル

私がこの店を最初に訪れたのは2004年。名物は「辛来飯」と書いて「カライライス」と読ませるカレー。名物というか、この店にはカレーしか置いておらず、サラダさえもない完全単品の店でした。

ニューキャッスル

当時、私はこの店の味をこう書いていました。
「ひとことで言うと、カレーパンの中身をほじくり出してごはんにかけたような感じ」「油分が多く、非常に濃厚でスパイシーなカレー」と。いま考えても、我ながら言いえて妙だと思います。

しかし古き良き味は、やがて消えていくもの。

地価高騰とともに激変していく銀座で、当然消えてしまったと思っていたし実際に閉店したと風の噂を耳にしていました。

ニューキャッスル

ところが、「カライライス」は生き残っていました。正確に言うと、復活していました。私が知らなかっただけでした。

ニューキャッスル

かつて店があった場所から東に200mほどのビルの地下。

ニューキャッスル

カウンターを中心にテーブル席もあるこぎれいな空間に生まれ変わっていました。スタッフも若いお兄ちゃんがふたりでやっています。

ニューキャッスル

にも関わらず、ねっとりとした独特のルーと粉っぽい辛さは当時のまま。

ニューキャッスル

この胃にもたれそうなしつこさが懐かしくてたまりません。

ニューキャッスル

「大森」「蒲田」「川崎」といったしゃれの効いたメニューもそのままです。

2004年のウェブサイトでは、私はこう書いていました。

「普通盛りである「大井」から始まり、「大森」は半熟の目玉焼き付きの普通盛り。そしてようやく「蒲田」まで行ってはじめて、ごはんが大盛りになります。常識的なシャレとしては、「多い=大井」「大盛り=大森」とするのが通常で、正直なぜこんな紛らわしいネーミングなのか理解に苦しみますが、まあメニューなんてしょせん記号でしかないと考えればそう目くじら立てるほどのものではないのかもしれません。」

たしかに現在もメニュー名は基本的にこの通りです。ただ、2004年にはあった「品川(ダイエット用)」と「大井」がメニューから消え、「蒲田」が少なめで「つん蒲」が標準とのこと。さらに隠しメニューだった大盛りの「川崎」が正式に登場しました。またまたサラダ(400円)も用意されています。

聞くと、ここもまた常連客が閉店を惜しんで味を受け継いだとか。素晴らしい味の伝承です。

ニューキャッスル

これまで復活を知らなかったことを恥じるとともに、久しぶりだからこそ一層感激しました。

懐かしい味に、会いに来てください。

 

 

「ニューキャッスル」(銀座一丁目・カレー)
https://s.tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13002424/

みんみん(♂)とっておき!!支配人

福岡県生まれの九州男児。中学高校とブラスバンドに所属し、高校のブラスの先輩がタモリさんというのが数少ない自慢です。メディア関係の企業に就職し、転勤族だったため各地のおいしいお店を探して食べ歩きを始めたのがこのウェブサイトの原点。現在は、映像関係の会社を営んでいます。

店舗情報

店名 ニューキャッスル(銀座一丁目・カレー)
ジャンル カレー・インド料理, ニッポンのカレー
TEL 03-6264-0885
住所 中央区銀座2-11-1 銀座ランドビル B1F
ニューキャッスル(銀座一丁目・カレー)
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交通手段 銀座一丁目駅より徒歩2分 銀座駅より徒歩5分
営業時間 11:30〜16:00
定休日 月祝

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