パクチー山盛り100円。バケツ一杯なら300円だそうです。安い。
中野から新宿に殴りこんできた999。「カオカオカオ」と読ませます。
昼はカオマンガイとカオムームーのふた品だけ。上のパクチー山盛りはそのトッピングとして用意されているものです。
カオマンガイ(並750円 写真は大盛り850円)は蒸し鶏のせごはん。添えられたタレがめちゃめちゃおいしくてびっくりします。生姜が効いていてぴりっと辛い。このタレだけで酒が飲めそうなうまさです。
煮卵はオプションで100円。固ゆでのところがタイらしくていいです。
ご飯はバリバリの長粒種・インディカ米です。最近、タイ料理の店なのに「当店のお米は国産です」というポスターが貼ってあったりして「はぁ?」と思うことがけっこうあるのですが、ここは徹底してタイの屋台の雰囲気を出そうとしているところに好感が持てます。
この店があるのは伊勢丹から明治通りをはさんで東側、末廣亭があるブロックのちょっと奥です。ド派手なオーニング(テント屋根)と看板が目印。この無法地帯っぽさがバンコクの香りを感じさせます。
店内も赤や青のプラスチック椅子のチープさ加減がタイ風。テーブルはステンレスの業務用厨房作業台。荷物入れは買い物かごと徹底してチープなところがなかなかいい雰囲気です。
ランチタイムはサラダとスープ食べ放題ですが、サラダと言ってもほとんどが水菜で砕けたピーナッツのトッピング、スープは冷め気味だったりとまあセルフサービスですから、という感じ。まあでも無料ですから文句は言えません。
そしてもうひとつのランチメニュー、カオムームーは豚足煮込みのせご飯。味付けは中華料理風で、八角の香りがします。これも生姜がアクセントとなっていておいしく、具とご飯との量のバランスもいい。
豚足と言ってもすね肉も含んでいるようで、コラーゲンぷるぷるというイメージとはちょっと違う感じ。カオマンガイとどっちを選ぶか、と言われたら悩むほどです。
なお、カオマンガイとカオムームーの2品だけ、というのは平日のランチタイムのみ。夜はどっぷりバンコクの屋台の雰囲気になり、週末の昼はビアガーデンの雰囲気です。
一度、土曜日に訪れて頼んだのが「バミーヘン」。汁なし麺で、よくかき混ぜて食べます。もともと東南アジアにはこうした汁なし麺があり、これが戦後日本に伝わって油そばになったと言われています。
具は魚のすり身を固めたもの、チャーシュー、葱の青い部分、チンゲン菜。味としてはインスタントの塩ラーメンのスープを原液のまま絡めた感じで、あまりピンときませんでしたが。
サイドに頼んだ「ポピア・ソット」、エビ生春巻きのハーフ。
断面に見えるカニカマを、エビの食感を増やすサービスととらえるかどうかは食べた人それぞれなんでしょうね。キャベツがたくさん入っているところも斬新です。
やはりこの店は平日の2品のみのランチがおすすめ。夜は夜でたぶんカオスな雰囲気を醸し出すのでしょうから一度行ってみたいものです。
新宿でのランチに困ったらぜひどうぞ。
「999」(新宿三丁目・タイ料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13208858/