税込1,000円と駅弁としては安い方ながら、今回の京王駅弁大会でいちばんおいしい駅弁ではないかと思います。

事情により同じ弁当を食い続けるという悲しい仕打ちにあったものの、これで今年の京王駅弁大会12個め7種類めの駅弁。

「高原野菜とカツの弁当」(小淵沢駅)という一見ありふれたかに見える駅弁は、隅々までおいしさが行き届いた驚くべき弁当でした。

とにかく野菜がうまい。とりわけセロリの香り高さは格別です。ほかにもレタスはもちろんシャキシャキできゅうりも新鮮。弁当なのになんでこんなに野菜がうまいんだ、って叫びたくなります。

また、チキンカツも冷めているのにおいしい。衣がカチッとしていますが中の鶏肉は柔らか。

スパイスがいい具合に効かせてあってそのままおいしく食べられます。またソースも柔らかい味で絶妙。赤ん坊の掌くらいの 大きさのが3枚と、決して多くはないのですが、実際に食べてみるとその満足感は大きいのです。

そのほか付け合わせの山菜やスパゲッティに至るまで手抜きがなく、夢中になって食べてしまいます。

この駅弁を開発した人は、味覚だけでなく嗅覚も非常に優れた人だったのでしょう。それほど「香り」が秀でています。

今回の京王駅弁大会では、会場に出展してその場で作ったものを売っています。それがさらにおいしく食べさせてくれる理由のひとつなのでしょう。

1,500円とか1,800円が当たり前の駅弁大会にあって、廉価な弁当ではありますが、ぜひ一度騙されたと思って食べてみてください。

絶対のお勧めです。

高原野菜とカツの弁当（丸政）
http://www.genkikai.org/ekiben/B002/mb002.htm