北海道で食べたもので、感動するほどおいしかったのは、日高山脈のふもと平取町振内にある「じゃんけんぽん」のステーキでした。
アイヌ集落である二風谷からさらに山に向かって45分。海岸から50kmも走り続け、こんなところにまだ人が住んでいるのかと不安になるほどの奥地にある、三角屋根の小さな店。
この町の特産であるびらとり和牛のハンバーグが一押しのようでしたが、せっかく来たからとカットステーキつきのプチ豪華なセットを。
先にサラダが来て、食べ終わった頃に鉄板が。
ステーキを口にしたとたんえもいわれぬ旨味が口いっぱいに広がります。なんだこの味は。
牛肉特有の獣臭さが薄く、甘味を含んだ肉汁があふれでてくるのです。
こんなうまい牛があったのか…。
味付けは塩と胡椒だけ。別に醤油ベースのステーキソースがついてきてはいましたが、そんなもの必要なく、ハンバーグも一緒にそのまま一気に食べてしまいました。
食べ物で感動したのは本当に久しぶり。
多くの人々がわざわざこの店に来るためだけにこんな辺鄙な場所を訪れ、食べログに「なまらうまい(ほんとにおいしい)」と書き連ねる理由がよくわかりました。
北海道を旅することがあったら、ぜひここまで足を伸ばしてみてください。
札幌から3時間弱、苫小牧から1時間半かかりますが、それだけの幸福は必ず得られる、と約束します。
じゃんけんぽん(北海道平取町)
https://s.tabelog.com/hokkaido/A0108/A010804/1022575