かつ丼など、卵でとじた丼が九州ではつゆだく。
底につゆがたまってご飯が浸っていることが多いため、他の地方の人には好かれないことが多いのですが、それにしてもここまでの“じゃぶじゃぶ”状態は初めて見ました。
頼んだのは牛とじ丼。
上からレンゲで掘ってみると、1回目からおつゆがコンニチハ。
まるで床下浸水のようです。そういえば西鉄久留米の駅ビルのうどん屋のカツ丼もじゃぶじゃぶでしたから、筑後地方はじゃぶじゃぶ洪水地帯なのかもしれません。
この店があるのは下大利。福岡市中心部から南に15kmほどの郊外にある団地の街です。
この街のはずれに、筑後市での40年の歴史を経てうどん屋が移転してきたのが去年のこと。
夜に下大利で降りる用事があり、ふと立ち寄ってうどんを頼んでみたら衝撃でした。
うどんのつゆがうまいのです。昆布を中心にだしがしっかり効いていながらスッキリとして優しい味。いつまでも飲んでいたくなるような魔性さえ感じる味です。
麺は太めで柔らかめ。ただ、博多のうどんがゆるゆるで境界線が溶けてぼやけてしまってるのとはやや違い、輪郭はくっきり。柔らかさのなかに芯があるというか均等な柔らかさというかそんな違いを感じます。
ただ、麺はもうちょっと細い方がつゆのうま味を味わえていいと思うのですが。
トッピングのごぼう天は細切りで食べやすく、肉は薄味でだしのうま味を邪魔しません。
さっきの牛とじ丼もだしは同じでかなりおいしい。次はかつ丼に期待です。
とにかくこの素晴らしいだしを一度は味わってみてください。衝撃のうまさですから。
「うどんダイニング 万徳屋」(福岡下大利・うどん)
https://tabelog.com/fukuoka/A4003/A400301/40059864/