福岡市の郊外の二日市という街は、当地のカレーファンにとってはけっこう知られた場所。
JRと私鉄のそれぞれの駅前に評価が高い店があり、かたや野菜を乗せた女性向けのもの、かたや果物や野菜を溶け込ませた粘度の高いもの、とそれぞれ特色があって贔屓のファンがついています。
その激戦区にもう一軒、殴り込んできたのがこの店。私鉄の西鉄二日市駅近くの裏路地にある雑居ビルの2階。
細い階段の脇にA4ほどの小さな看板がなければ店を見つけることができません。
階段を登って店に入ると意外にも店は明るく広い。カレー屋というより洋風居酒屋といった雰囲気です。
最近、2種類のカレーをひと皿に盛る相がけ(ダブル)が流行りですが、この店はさらにもう一種選んでトリプルが選べることが特徴。
・チキンカレー
・キーマカレー
・ココナッツシュリンプ
・ポークビンダルー
・バターチキンカレー
・鶏ネギキーマ
の6種類から3種を選ぶことができるのです。
シングルが880円、ダブルが990円、トリプルが1,100円。
意地汚い私がトリプルにしないわけがありません。
選んだのはチキンカレーとポークビンダルーとココナッツシュリンプ。10分ほど待って登場したのは、半球状のライスの周囲を取り巻く3色の海。
個性があったのはポークビンダルー。肉はやや硬く筋っぽいもののコクがあり、東京で食べてきたどのポークビンダルーとも違います。これはこれでうまい。
一方、ココナッツシュリンプはエビが大きめでぷりぷり。ココナッツミルクの甘みとエビのうま味が調和しておいしい。
ただ、チキンカレーはいまひとつ特徴に乏しかった気がしてやや残念です。
辛さは、0が中辛だそうでさらに1から10まで選べ、4からは+50円、6からは+100円ですが初めての客は3まで。私は3を頼みましたがちょうどいい刺激の辛さでした。
本場風のおいしさに選べる楽しさを加え、カレー激戦区に殴り込んできた小さな店。私としてはいちばん好みの店かも知れません。
薄暗い路地裏ですが、頑張ってほしいものです。
「サムカリー」(福岡二日市・カレー)
https://tabelog.com/fukuoka/A4003/A400301/40055030/