この揚げ物の山は、すべてアジフライ。内房・金谷港名物のアジフライです。
普通、アジフライは小さめの鯵の身を開いて作るものですが、この店のものはサバほどもある大きな鯵を三枚におろし、ぶつ切りにして揚げたものも。
普通の定食屋なら同じ大きさのサバひとつで鯖味噌定食や鯖塩焼き定食として出せるものですから、5枚も山積みされては拷問に近いものがあります。
しかもこの量を知らずに追加注文してたのは「アジのなめろう」。
数量限定とあったのでつい頼んでしまいましたが、拷問のレベルを悶絶に上げてしまいました。
この店があるのは千葉・内房の金谷港。
実は本当に行きたかったのは別の店で、「孤独のグルメ Season6」第10話の舞台となった「はまべ」だったのですが、この日も休み。コロナ禍以降たびたび休むようになり何回も振られています。
そこで昔から何度も行っているこの「さすけ食堂」にしたのですが、平日の10:45から入店まで45分待ち、さらに10分ほど待ってやっとフライが提供という相変わらずの人気っぷりです。
アジフライはもちろん揚げたてで衣はサックリ。身の臭みもなく、ふわっとした白身からうま味が溢れ出てきます。さすがにおいしい。
一方、鰺のなめろうは味噌が少なめであっさり。刺身に近く、フライとは違った生の身のうま味が堪能できます。
量的には拷問でしたがあっさりした味に救われました。
基本、私はアジフライは醤油で食べるもの、と決めてるのですが、たまにはタルタルソースでも食べたい派。
ところがこの店の卓上にはマヨネーズしかなくそこが唯一と言っていいほどの難点。
卓上のポン酢には高価な馬路村のものが置いてあるくらいで、コストの問題ではなさそうですのでここはぜひちゃんとしたタルタルソースを置いてほしいものです。
久しぶりに訪れてみて、かつては開きだった鯵にぶつ切りも加わり、ふわふわ感が以前より少なくなった気もしますが、それでもなお他の地域のものを寄せつけない王者の貫禄。
房総半島ドライブの際には超デカ盛りの「住吉飯店」との間で相当悩みそうですが、ぜひ一度大行列覚悟で行ってみてください。
「さすけ食堂」(千葉浜金谷・アジフライ)
https://tabelog.com/chiba/A1206/A120603/12014064/