そのおいしさにびっくり、というのは久しぶりです。
ついでに頼んだ「マグロすじ串焼き」。
「かつ煮定食」が770円と安いので足りないんじゃないかと心配になり追加で頼んだ1本270円のサイドメニュー。これがもう激うまなのです。
元の肉質の良さを絶妙な焼き加減がうまく引き出し、たれの甘辛さに醤油の香ばしさが加わりうま味の塊となっている。
昔よく三浦半島にドライブに行ってはマグロの頬肉を買って帰ってました。この頬肉、すじの部分は生だと硬いものの、加熱すると柔らかくなります。しかしその一方で食感がパサパサになりやすくけっこう難しい。すじをここまでおいしくしたものは初めてです。
この店があるのは浅草。
ほんとは鯨料理の店を回ろうと思っていたのですが緊急事態宣言を受けてことごとく休業。
あてもなくさまよった末に「雷門柳小路」にたどり着き、空腹に耐えかねて入った店でした。
もうひとつの「かつ煮定食」。これもまたおいしかった。
カツは薄めですが揚げたてのカリカリ。濃いめの出汁が多めの玉ねぎをくたくたにし、卵と一緒に飴色に染め上げています。
出汁のうま味と味の濃さが絶妙で、ご飯が進むこと進むこと。
味噌汁もおいしく、随所に調理人の味覚の確かさを感じることができました。
この時節柄、このかつ煮定食も含めてテイクアウト販売をやっているのですが、14時過ぎだというのにひっきりなしに客が来ていましたから、地域の人々に愛されているのでしょう。
浅草の路地裏にひっそりとたたずむ小さな店ですが、マグロすじ串焼きを食べるためだけでも訪れる価値があると思います。
機会があれば行ってみてください。
ぜひ。
「魚菜」(浅草・鮮魚料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13016833/