ほんとに道端でやってるんだ…。
「孤独のグルメ Season6」第1話で登場したどて焼き&串かつの屋台。
番組ではちょっと奥まった寺の敷地に店がありましたが、本来はこの道端でずっとやってきたようす。
これまで黙認され、一種の既得権として営業を続けてきたのでしょうが、さすがに全国放送で影響力のある「孤独のグルメ」となると、公道にはみ出た形のままでの撮影はできなかったのでしょう。
また、大量の人員を必要とするドラマですから、物理的にも路上では撮影できなかったんだろうとも思います。
ネットでは16:30からの営業とあったので、余裕を見て16:05に着いたのですが、すでに鈴なりの人々が。みなさんすでに出来上がっています。
主力はどて焼きで、常時30本ほどを常に焼き続けていますが、次々とはけていきます。
どて焼きは焼いたというより煮込まれた感じのもので柔らか。味も柔らかく、ほかの客が「ここのどて焼きが一番うまい」とつぶやいていたのも当然に思えるほどです。
一方で、串かつの種類の多さも目を見張るものがあります。
ヘレ(ヒレ)などの肉はもちろんのことキスやホタテやエビタコイカ…。
とくに多いのが野菜の種類で、アスパラガスからかぼちゃからゴーヤシシトウ、玉ねぎにじゃがいも。これだけ仕込むのも大変でしょうに。
串かつでおいしかったのは唐揚げ。
串かつというよりその名の通り唐揚げなのですが、けっこう大きな塊肉が串に刺されて揚げられています。目の前で揚げていますからほんとに熱々でおいしいこと。これだけずっと食べててもいいと思ったくらいです。
大阪では定番の紅生姜も、けっこうぽってりとした衣をまとってやってきます。串かつというより天ぷらに近い感じでしょうか。
名物というニラ巻きは、折り畳んだニラを豚バラで巻いて衣をつけて揚げたものでこれもやっぱり天ぷら。
ほか、砂ずりやレバーは素揚げ。
名前は聞きそびれましたがおばさんが「ハンバーグの種に刻んだ紅生姜を入れたの」と言っていた団子もうすーい衣がついたほぼ素揚げでしたが、これがおいしかった。
まあおいしければ名前などには拘らない、大阪の融通無碍っぷりが楽しい感じです。
午後遅めのランチで巨大なオムライスを食べたあとだったため、ビール大瓶1本に上記の串物をつまんだだけでしたが、お勘定はなんと1,500円。
これぞ立ち呑みです。
しかし鈴なりのオヤジたちをかわすように、持ち帰り客も次から次へとやってきます。
自転車に乗ってきたおばさんなんか、ふたつの紙袋にぎっしり詰まった串かつに8,300円も払ってましたからいったい何本買ったことやら。
それだけ親しまれているということでしょう。
場所は大阪市の南東部。
平野駅と平野駅のちょうど中間。どちらから歩いても10分近くかかります。
上の駅名ですが、打ち間違いではありません。JRと地下鉄で同じ名前の駅があるの
ですが、歩いて15分ほども離れているのです。こんなに離れているのにどうして同じ駅名にしたのか理解に苦しみます。東京じゃありえません。
行き方がわかりやすいのはJRからのほう。駅を出てまっすぐ南へ下り、左に一本、筋を変えればたどり着きます。
営業は現在、月火水のみだそうで知らずに行った私はラッキーでした。
そうそう、ずっと気になってた巾着。あとで知ったのですが中身は納豆だったということで、無理してでも食べておけばと後悔しました。
ここより大阪らしい店はないかも。
関西に行くことがあればぜひ。
「武田」(大阪平野区・どて焼き)
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270405/27057915/