【移転しています】
入居するビルの建て替えによるもので、2021年7月に市ヶ谷にオープン。
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なに食べてもうまい。そして安い。
ほんとは教えたくない秘密兵器です。
とくにおいしいのはオムライス。
うすーい衣を纏った昔ながらのオムライスと、ナイフを入れるとふわっと花が咲いたように広がるとろっとろのオムライスの中間といった感じ。厚めに焼かれた卵にはチーズがたっぷりと溶け込んでいて香り高くおいしい。
1cm四方と大きめの鶏肉やマッシュルームがゴロゴロ入ったチキンライスも上品な味です。
これで1,000円は正直安い。
ドバっとかけられた、真っ赤でちょっと下品なケチャップが別のソースなら満点なのですが。
この店があるのは新宿区。
副都心線/都営大江戸線の東新宿から東に坂を上ること7分。三叉路の角にある抜弁天(ぬけべんてん)は11世紀の建立以来、篤い信仰を集めてきた神様です。
三角形の敷地を南北に参道が通り、社はその脇にある。なので参道が通り抜けられるということでついた名前が抜弁天。
「通り抜けられる=苦難を切り抜けられる」として昔から信仰を集め、いまも参拝者が絶えません。
その、抜弁天の向かいにある黄色の看板。文字は黒ゴシックでなんのデザインもなし。店内は細長く、6人ほどのカウンターと4人用2卓に2人用1卓。カウンターの向こうが厨房です。
店主は50代後半とおぼしき白髪の男性で、寡黙ながら眼光鋭い雰囲気が職人気質を表しています。そして丁寧な対応の奥さん。
ここに去年、父親にそっくりな息子が加わりました。修業して戻ってきたようです。
とんかつから生姜焼きからドリアまで、ニッポンの洋食の王道を行く数々のメニューのなかでとくに充実しているのがハンバーグ。
プレーンなものからガーリック味や和風などいろいろありますが、私の一押しはベーコン巻き。ちょっと豪華な気分にひたれます。
また、揚げ物も秀逸。レギュラーメニューではミックスフライになってしまうのですが、メンチカツが絶品。
濃い味でソースがいらないほど。
また、ナポリタンも量はちょっと少ないものの味付けが上品でお値段も手頃。遅めのランチにぴったりです。
去年、息子が戻ってきたことで改革があったようでランチの営業時間が15:00まで延び、土日も半分くらい営業するようになりました。周囲に店があまりないだけに有難いことです。
そうそう、街の洋食屋らしからぬメニューも。それはラムチョップを使ったメニュー。
2,000円前後とこの店にしては破格の高価格なのですが、これがまたうまいのです。
「ジョッキワイン」という、ビールジョッキに注がれたハウスワインとともに頬張れば、一気に酩酊という快楽の園に旅立てるほど。
さらにA4和牛のステーキが日替わりメニューに載ったりと、底知れぬ潜在力を見せながらほとんどのメニューがライスとスープつきで1,000円以下という、あくまで庶民の味方。この店があるだけで近所に引っ越したくなるような素敵な店です。
行くならメニューが限られるランチではなくぜひ夜にどうぞ。
「キッチン水野」(新宿抜弁天・洋食)
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13098862/