人間は、見てるようで何も見てない。
その言葉を実感させられました。
この店、若松河田駅の出口のすぐ横にあるのですが、全然気づきませんでした。
店がやや奥まった形になっていて、しかも中が見えづらいこともあって、ランチメニューの黒板も出ているというのに、まったく気づきませんでした。
ガラスの重いドアを開けて入ってみると、そこは8畳くらいのけっこう狭い空間。しかし左奥に細い廊下があり、そこをくぐるようにして入っていくと、20畳くらいの大きな明るい空間が。小さいながら緑のある庭に面していて、ゆとりを感じる空間となっています。
まず頼んだのはチキンカレー。ランチメニューのサラダ・飲み物付きのセットで1,080円と、ちょっと高め。「大盛りにできますけど」と言われたので遠慮なく大盛りにしました。
ビストロを自称するカフェのようなこの店で、どんなカレーが出てくるかと思ったら、かなりほぐれたカレーでした。つまり、中村屋のような骨付きが出てくるわけでもなく、一方でホワイトシチューのようなひとくち大の鶏肉の塊が出てくるのでもなく、かなり煮込まれてほぐれた鶏肉がけっこう入ってるカレー。
メニューには「辛くない」と書いてあったので、なーんだと思いながら食べ始めたのですが、徐々に舌が辛味を覚えはじめ、体もほてってきます。じわじわと身体で感じる辛さといった感じ。もっと直接的に辛いほうが好きですが、これはこれでこういうゆったりした空間で食べるならありです。
サラダもよくあるレタスだけ、みたいなものではなくしっかりとしたもの。
アイスティーも香りのいいもので手抜きがありませんでした。
そして後日頼んだのが日替わりパスタで、シーフードとセミドライトマトのパスタ。
シーフードといえば、冷凍のシーフードミックスを使うのが普通で、イカやアサリやエビが入っていて確かに魚介類ですが、味も香りもありません。
ところがこの店のシーフードは生臭い。いや、いい意味で生の魚の匂いがしておいしいのです。これは意外でした。手間がかかっていて、そのぶんちゃんとおいしい。
カレーもパスタも大盛り無料で男でも不足はありません。
若松河田駅の目の前にありながら目立たず、しかも入りにくい雰囲気ながら、なかなかゆったりとした空間と、きちんとおいしいランチたち。
なんかまたいい店を見つけたと嬉しくなってしまいました。
「ヴォーグルビー」(若松河田・カフェ)
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130504/13107462/