ハンバーグカレーを略して、ハンカレー。
福岡の下町の喫茶店で長年愛されてきた名物メニューです。
この店があるのは、上川端商店街。
かつてこの商店街は死んだようになっていたのですが、南に大規模商業施設キャナルシティ博多ができ、中洲川端駅からキャナルシティまで人々が商店街を歩くようになったために復活しました。
中洲川端駅から出ると、200mも進まない場所にある雑居ビルの奥に店があります。
「ハンカレー」の巨大な看板が目印。
店内は古き良き喫茶店といった雰囲気。昔からの雰囲気を保ってはいますが、調度品はくたびれていません。きちんと手入れが行き届いています。
頼んだのはハンバーグカレー(870円)に、サラダ(100円)とラッキョウ(50円)。
サラダは値段なりに小さいものの、レタスを中心に水菜やにんじんなどが入り、ベーコンパウダーがトッピングと真面目な感じではあります。
そしてハンバーグカレー登場。「鎮座」という言葉がふさわしい感じで、ご飯の上にどっしりとのしかかっています。
厚みは3㎝ほど。大きさも長辺10㎝はあり、きちんとしたハンバーグです。
スプーンで簡単に裂けます。頬張ってみると、やわらかい。いかにも手ごねといった感じのやわらかさで、いまどき流行りのわざとらしい肉汁こそ出ませんが、ふんわりした歯ごたえ舌触りは好感が持てます。ハンバーグ単体で食べるべきだったかな、とやや後悔。
一方、カレーはさらさらタイプ。ほとんどの具が溶けてしまっていて、スープ状になっています。味は辛さ控えめ。スパイスも控えめで、あまり主張する感じがありません。ハンバーグに合わせてこうなったのでしょうか。
個人的にはもっと辛さや香辛料の風味がビリビリ来てほしいのですが、まあ私の好みも「LEE20倍」を好むような極端さですので、この味がベストという人もけっこう多いのでしょう。
50円のラッキョウは大きいのがゴロゴロ。これはお得感あります。日本ならではの薬味ですが、やはり日本のカレーにはラッキョウや福神漬けだなぁ、としみじみ思います。
食べ終わると、店が空いててもすぐ食器を下げられるので、居心地よく過ごすには飲み物のオーダーが必須ですが、店に流れるゆったりとした時間といかにも家族経営的な雰囲気は好ましいもの。
特別においしい、というほどではないのですが、安心して食べられる名物として、機会があったらぜひこの店に足をのばしてみてください。
「バークレー」(福岡上川端・カレー/洋食)
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400102/40001017/