先日、山梨県に行ってきました。
バス旅行でしたが、私の目的はこれ。
ちょうど走行試験の日で、時速500㎞以上のリニアが目の前を飛んでいきました。
私が小学生のころ「超高速新幹線」という本を読み、わくわくしながらその夢の叶う日を待っていたのですが、現実はいまなお開通せず。それは技術が完成しなかったからではなく、単にお金がなかったため。技術的にはとっくに実用化のレベルまで来ているのに、日本という国の成長スピードが落ちたことで建設費をまかなえない、その一点だけでいまだに日の目を見ることができない技術。それが超電導リニアモーターカーなのです。
業を煮やしたJR東海は、国に頼ることなく自前で建設を始めますが、さすがに一企業の力では難しく、品川―名古屋間の開通で精いっぱい。結局は国が助ける形となり、名古屋―新大阪間の開通を繰り上げる予定にもなったのですが、「公金」が入ったことで複雑なことになってしまいました。
つまり、私企業同士であればどの企業に発注しようと自由なのですが、公金が入ったおかげで競争入札をしなければならなくなり、そのために「受注調整」が「談合」になってしまいました。結局、国が助けることでかえって開通が遅れることにもなりかねない状況です。
すみません。熱く語ってしまいました。
で、見学を終えて連れていかれたのが甲州市塩山。
築120年の古民家を再生したという店は建坪70坪はあろうかという堂々の二階建て。
出されたコースに驚きました。
直径50㎝近くあろうかという大きな籠のなかに並べられた品々。その豪華さに圧倒されたのです。演出の勝利と言いましょうか、よくよく見るとそんなに品数はないのですが、その非日常感にやられました。
メインがローストビーフに肉団子に刺身。
それにスティック状の野菜と天ぷら。
そして切り干し大根、きゅうり、エノキダケの総菜セット。
これに鉄鍋でほうとうが運ばれてきます。
とくにおいしかったのは「甲斐サーモンレッド」という名の鱒の刺身。海に接しておらず、内水面しかない山梨県では、なぜかマグロの消費量が他県より多い。海に対する渇望がそうさせているのかもしれませんが、せっかくの淡水魚を県民が消費しないというのはもったいないということで、一定の基準のもとに養殖されたニジマスを「甲斐サーモンレッド」としてブランド化したものだそう。
きれいな水のもとで、ワイン醸造の際に出るブドウの皮を粉末にしたものを食べさせることで身を鮮やかな紅色にしたものにだけ「甲斐サーモンレッド」の称号を与えたそうですが、実際に食べてみるとあっさりとしておいしい。よくあるサーモンの刺身のようなぬらぬらした脂を感じることがありません。
ほうとうは大きめの鉄鍋のを2人で分ける形ですが、量は充分。味噌味ですがくどくなく、やや洗練された味。必須のカボチャも大きなものが入ってますがするするっと食べられます。
これでいったいいくらするのだろう。幹事にあとで聞いてみると、これで2,100円。驚きです。
バスに乗せられて行ったので、正直位置関係がわかってないのですが、もし山梨に旅行に行くことがあったらぜひ行ってみてほしいと思います。通常でも1,000円くらいでのランチが評判がいいそうですので。
「完熟屋」(山梨塩山・郷土料理)
https://tabelog.com/yamanashi/A1901/A190104/19008019/