今回、久留米に用事で行くにあたり、ぜひとも食べたいものがありました。
それは「馬のやきとり」。
北部九州では豚バラが焼鳥屋を代表する人気メニューであることはもう一定の認知を得ていますが、久留米はなんと馬も「焼鳥」。
馬の小腸の串焼きをダルムと呼び、馬の心臓をヘルツと呼んだりして焼鳥屋のメニューに混ざって並んでいるとか。
以前、私が競馬でメシを食ってたころ、競走馬が最後どうなるか調べたことがあります。実は、競走生活を終えたサラブレットの終着駅は久留米市の郊外・田主丸。ここの肥育牧場でのんびりと暮らし、ふくよかになるのです。
その久留米の「馬のやきとり」をどうしても食べたいと2軒訪ねましたが満席とお休みで振られてしまいました。
呆然としトボトボと歩く我々の目の前に現れたのが「馬焼」の文字。馬肉の鍋(桜鍋)は吉原で食べたことありますが、馬の焼肉は初めてです。
店内は手間にこあがりがあって奥がカウンター。椅子の方が楽なのでふたり横並びで座ります。
まず馬刺とユッケ。馬刺はハラミとのことですが、このうまいこと。甘みがあって柔らかい。いままで食った馬刺と全然違う。
ユッケもまた短冊状の肉が硬めながら噛むほどに味が出ていい。
牛が食えなくなったいま、大手を振って食べられる馬のユッケ、オススメです。
(なぜ牛がダメで馬がいいのか、知りたい人は個別にお教えします)
そして馬焼。
カセットコンロの上にジンギスカン鍋がセットされ、熱せられたらスタート。
やや細かくて薄めの肉を鍋肌にちょっとつけ、両面色が変わったらもう食べごろ。
これもまた柔らかくておいしい。牛はうま味も強いですが獣臭さも強い。一方、馬はあっさりしたうま味ながら臭みがほとんどない。もちろん好みですが、このおいしさもクセになりそうです。
そのほか、馬肉入りニラ玉である「馬玉焼き」などいろいろ食べましたが、どれもハズレなし。さすが知られざる馬の都・久留米です。ヘタな「馬のやきとり」よりもいいかもしれません。
馬を食ってみたいという友人が来たらぜひ連れて行きたい店となりました。
みなさんもぜひ。
「もつ鍋 ひで」(福岡久留米・馬肉料理)
https://tabelog.com/fukuoka/A4008/A400801/40005884/