井之頭五郎が平らげた「カツサンド」。
締めにしようと思ってたらとんでもない大きさでした。
まず肉が分厚い。普通のとんかつ屋でロースカツ定食として出せそうなほど。
パンもサンドイッチ用としては厚めで合わせた厚さは約5cm。
かぶりつくにも一瞬躊躇するようなボリュームなのです。
このカツサンド、決め手は特注のソース。
普通のソースより軽くサラッとした感じで刺激少なめながら、甘みがふくよか。サンドイッチにするとこれが絶妙なのです。
そして不思議なのは衣の周囲にみぞれのような食感があること。大根おろしが混ぜてあるのかと一瞬思いますが、厚めの衣がソースでふやけたものなのでしょう。しかし他にないユニークな食感です。
この店があるのは、おかず横丁。
大江戸線新御徒町から佐竹商店街を通って南に5分ほど。
その名の通り総菜屋が並ぶ一直線の通りを東にさらに5分。
シンプルで飾り気のない店構えです。
しかし店内に入るといい雰囲気。猫のモチーフがあちこちに使われ、童話のような世界が形作られています。
そもそも、私にとって久しぶりの外飲み。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、酒の提供が19時までとされたのでは行こうと思ったときにはもう遅い。何度もくじけた結果、ようやくたどり着いたお店でした。
「孤独のグルメ Season4」第7話の舞台となったこの店。
最初に頼んだのはもちろんビール。
そして「ニギス干し」(350円)。
カラフトシシャモのようですが頭が三角に尖ってて目が大きい。味はメザシのような苦みがありこれがまたおいしい。なかなか好みの味です。
次は1枚400円もするアジフライ。刺身用のアジを使った自慢の一品だそうで楽しみにしていました。ところが、「ちょうどいま売り切れたんですよ」との宣告に “ガーンだな”。
しょうがないので代わりに600円の「ポークジンジャー」(生姜焼き)にしました。
あ、ブタがかぶってしまった…。
カツサンドは最初から注文するつもりだったので見事に豚かぶり。まあでも600円だからたいしたことなかろう。
…そう思ったのが甘かった。出てきたポークジンジャーは大量の玉ねぎの下に分厚い豚ロースが。
安い店のかつ丼に使われる1cmほどの厚さ。しかもそれが2枚重ね。衝撃の量です。
ひるみながらも口に入れると甘い。ニンニク不使用の独特の甘さのタレがビールとよくあいます。ご飯にはちょっと甘いかな。
しかしロース2枚はなかなかの量。とはいえカツサンドを食べずに帰るという選択肢はありません。
夜限定のカツサンドを食べるためだけにこんな遠くまで来たのですから。
しかしカツサンドもまた衝撃のデカさ。皿いっぱいの大きさで800円とかありうる?
ドラマでも「出来立てがおいしい」と言っていましたが、たしかにおいしい。
追加したハーフ&ハーフの力を借り、膨らんだお腹に押し込むようにして食べましたが残り2切れでダウン。包んでもらいました。
翌朝、朝食にこの2切れを食べましたが、それだけでじゅうぶんな量でしたからやはり恐るべし。
帰りに奥さんから「これ、1億円札」と渡された焼きかま。こういう遊び心も素敵です。
近所にあったら週に3回は通いたい。次は今回食べられなかったアジフライを目的に行ってみようと思います。
ここは不便ですがぜひ行くべし。
「居酒屋まめぞ」(新御徒町・居酒屋)
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131103/13100691/