利尻昆布ラーメンです。
最初にスープをすすると、そのままずっと最後まで吸っていたくなるような、滋味深いうま味のとりこになってしまいます。
うま味調味料を使わず、自然素材だけで子どもに食べさせても安心なラーメンを、ということで作り上げたもの。
やはりここでも「昆布だしは動物性のだしと合わさるとうま味が倍増する」の法則通り、熟成肉のだしと合わせることでうま味を強調したものだそう。
よくあるエッジの効いた濃い味ではない、輪郭がはっきりとはしないものの強い存在感を放つ味、と言ったらいいでしょうか。
メニューにある能書きでは、利尻昆布と動物系8種、魚介系6種、野菜5種のだしを使ってるとのこと。
こんなに凝ったスープのラーメンが普通の値段で食べられることに感謝です。
麺はストレートの細麺。ゆで加減はしっかりで柔らか。もっと硬めでと言う人もいそうですが、小麦はよく加熱しないと人間には消化できません。バリカタなんて身体に悪いだけなのです。
選んだのは「海老ワンタン麺」でしたがこの海老ワンタンがぷりっとしておいしい。
小さな海老が一匹と少量の餡が入ってて歯触りも味も絶妙なのです。
また、バラ肉を巻いたチャーシューは分厚く、ほろっと崩れるほど煮込まれていてこれも美味。
柔らかい穂先メンマといい、白髪ねぎといい、滋味あふれるスープに心合わせるかのような統一されたうまさがここにはあります。
サイドメニューの「チャーシュー丼」もまた出色の出来。
ラーメンについていたバラ肉を巻いたチャーシューを炙った上でほぐしたもので、焦げ目の香ばしさが加わることでうま味も増し、単品としても立派に成立しうる一品でした。
滋味深い唯一無二のスープがあって、そのためにすべてが揃えられ作り上げられた一杯。
このうま味は日本人ならではのものでしょうし、味わっておくべきものかもしれません。
ぜひ一度、食べてみてください。
そうそう、お茶がドクダミ茶なのも驚きですよ。
「くろおび」(虎ノ門 ・ラーメン)
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13212916/