「支那麺」とか四川風の「酸紅麺」とかほかにもいろいろあるのに、この店でやっぱり頼んでしまうのは「排骨担々麺」。
もう5~6回目になるはずですが、この店で担々麺以外を食べたことがありません。
確実においしい担々麺があるのに、冒険してハズすのが怖いのです。
ただ、この店の担々麺は「だんだんめん」。中国語の読みに近いのだそうです。
一見、日本風の汁あり担々麺ですが、甘い芝麻醤はほとんどなし。
鶏ガラと思われる醤油味のスープに八角をはじめとするスパイスが効いて魅惑的です。
麺は極細のストレート麺。博多でもなかなか見かけないほどの細さでまるで素麺のよう。
普通、担々麺にはある程度の太さがある縮れ麺が使われることが多いのですが、スープがあっさりしているだけに細麺の方が合っています。
排骨はあばら骨周辺の肉に濃い下味をつけ、カレー粉をまぶしたもの。熱々のものが乗ってきて、かなり食べ進んだ状態でも噛むとじゅわっと熱い汁が口のなかに広がります。これが嬉しい。
以前に比べるとなんか小さくなったような気がしますが(チンゲン菜も)、濃い味がいいアクセントでおいしく、これをおかずに無料でつくライスを食べ、合間に麺をすするというのが個人的な楽しみとなっています。
店内は細長く、それに合わせて長いU字型のカウンターがあるだけでテーブル席はなし。
年季の入った飴色のカウンターが歴史を物語っています。
営業は平日なら深夜3時まで。なので夜行くと完全に出来上がったおじさんたちが〆に担々麺をすする姿が見られます。
私自身、最初にこの店に入ったのは友人に連れられて行った3軒目。ぐでんぐでんの状態で記憶も定かでなかったのに、この担々麺のうまさだけは覚えていました。
酔っててもおいしい、素面でもおいしい。八丁堀近辺で「俺は腹が減ってるだけなんだ」ってときにはぜひ試してみてください。
「支那麺はしご」(八丁堀・ラーメン)
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130203/13007684/