うわ、真っ黒。うわ、でかっ。
出てきた銀だらの煮つけは、ソフトボールくらいはあろうかという巨大な塊でした。
ところが写真に収めてみるとどうもその巨大さが表現できません。黒は収縮して見え、周囲の白に抑え込まれる感じ。写真うつりの悪さで損をする私のようなタイプでしょうか。
ところが、この真っ黒で巨大な銀だらの塊も、ひとたび箸を入れると純白の中身が現れます。
食べてみると、身は脂が乗っていて、煮汁とすばらしい調和を見せています。食感は二軸エクストルーダーで作ったカニカマや「裂けるチーズ」のようなきれいな繊維状。
味といい食感といい絶妙なおいしさです。
この店があるのは浦安。駅から東に10分ほど歩いた住宅街の川沿いに、ポツンとあるスナック風の店構え。
店名は「羅甸」。
「孤独のグルメ Season7」第6話で紹介されたときも、本編では最後まで店の読み方は明らかにされませんでした。
「らてん」と読みます。ラテンダンスのラテンは「羅甸」と書くんだそうで、この店を営む老夫婦の共通の趣味がまさにラテンダンスだったからつけたとのこと。たぶん日本でも有数の難読店でしょう。
今回頼んだのは「銀鱈の煮つけ お刺身を付けて」(1,450円)。
お昼にしては結構なお値段ですが、この巨大な漆黒の塊にルイベのような解凍中のお刺身がつきますから、満足感は非常に高い。
11時半前に着いた時点で前に9人並び、12時半前に食べ終わって店を出た時点ですでに注文受付終了で行列の最後は断っていましたから、その人気のほどがわかろうというものです。
浦安駅から遠く、周囲に店がないため、売り切れたらさまようことになりますからできるだけ早く行くことをお勧めします。
「羅甸」(浦安・鮮魚料理)
https://tabelog.com/chiba/A1202/A120203/12024675/