この店でいちばん驚いたのは、パフェでした。
一見、何の変哲もないパフェ。
ところが器の下の部分、白い部分が「とろろ」なのです。
そう、長芋のとろろ。
この店の親会社はブルーベリーを扱う会社だそうですから、パフェにブルーベリーを使うのはわかります。しかし、なぜパフェに「とろろ」を使うのか。ネットで検索してもほかの店にはないようですし、この店のオリジナルということ。店の人に尋ねようと思いましたが、日本語があまりできない人ばかりだったので断念しました。
この店は、赤羽にある延辺料理の店。延辺は「えんぺん」と読み、中国東北部(旧満州)に住む朝鮮族の料理を指します。
店名「鑫味城」の読み方は「シンミジョウ」。「鑫」は富み栄える、繁盛するという意味を持ち、中国では店の屋号などによく使われるとか。カネが3つもあることから一種の縁起かつぎなのでしょう。
場所は、赤羽駅南口を出てすぐ。といってもこれまで赤羽駅は何十回も降りてますが、南口という改札があることを今回初めて知りました。
2階に上がると、けっこう内装が豪華。大久保あたりでイメージしてた延辺料理とはかなり違います。
メニューを見ると、やっぱりあったポシンタン。犬肉の鍋です。これも延辺料理ならでは。
しかし我々はポシンタンまでチャレンジする勇気はありませんから、無難なものを。
スタッフのお姉さんに「延辺料理でお勧めは?」と聞いて推薦されたのがこれ。
「牛ミノ辛味和え」(1,280円)。
これがもうとんでもなく辛くて。ミノはコリコリしておいしいのですが、あまりの辛さに噛んでる途中で嫌になってくるほど。ビールがすすみます。見るとメニューの写真の下には唐辛子の絵が5つと最高ランクの辛さ。ふたりで全部食べるのはさすがに無理でした。
そして「チャプチェ」(980円)。これは朝鮮料理としてもポピュラーな春雨の炒め物。メニューでも唐辛子3つですから、たいしたことはありません。おいしく食べることができました。
もうひとつが「干し豆腐巻き」(980円)。薄い干し豆腐に人参やきゅうり、三つ葉などの野菜を巻き、辛い肉味噌をつけて食べます。
スライスチーズのような形の干し豆腐は、戻した高野豆腐よりも硬い感じ。
ちょっと粘土っぽい歯ざわりですが、ヘルシーでいい感じです。
「干し豆腐和え」(380円)。これは同じ干し豆腐とはいえ、中国料理。
個人的にはもう少し柔らかい干し豆腐が好きですが、味付けはよかったです。
で、なんとなく辛さに飽きてきたので、「エビのマヨネーズ炒め」。
おもしろいことにこの店の「エビのマヨネーズ炒め」は、表面がテカついています。
表面が飴でコーティングされていて、まるで大学芋のようです。
ちょっと甘さが先に立つ感じではありましたが、おいしかったです。
この店はランチもやっているとのこと。
代表的な延辺料理とされる羊の串焼きを今回食べなかったのが心残りですが、いい経験をしました。
呑んだくれの聖地・赤羽で最近できたという延辺料理の店。
オヤジの巣窟に飽きたら行ってみてください。
「シンミジョウ」(赤羽・延辺料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1323/A132305/13188608/