この店の存在に気づいたときから、なにか良さげな雰囲気を漂わせていたので気になっていました。
実際に入ってみると定食屋としてのツボをきちっと押さえた、コストパフォーマンス(価格性能比)の高い店でした。
場所は副都心線西早稲田駅近くの明治通り沿い。
早稲田大学の理工キャンパスや、新宿区のコズミックセンターという施設の向かいにある小さなビルです。
副都心線建設に伴う明治通りの拡幅工事で建て替えられたビルですので、開店してまだ2年は経ってないはずです。
ランチタイムは4種類の日替わりメニューが中心。
ある日の日替わりメニューを例にとると、「生姜焼」「肉じゃが&アジフライ」「カレイの唐揚げ」「カキフライ」といった家庭料理の組み合わせ。780円から880円で肉や魚が選べるようになっています。
ここの肉じゃがは、店のイチオシだけあってとてもオーソドックスな肉じゃが。関東ですから豚肉ですが、ほくほくのジャガイモと玉ねぎなどのバランスが良く、よくまとめられています。
このほか、「アジフライ定食」や「サバの塩焼き定食」といった定番メニューもあり、選ぶのに困るほど。
実際食べたのは「イワシ南蛮漬けとメンチカツ定食」。
イワシ南蛮漬けはまさに家庭料理の雰囲気で、ひと手間かけたおいしさ。酢もそんなに強くなく、万人受けする味です。またメンチカツは衣がサクサクとおいしく、具もしっかりしていて丁寧な作り。この和洋折衷の取り合わせがいかにも家庭料理で、客を飽きさせないものとなっています。
揚げ物はただ熱いだけでもおいしさは倍増するものですから、この店の「アジフライ定食」も得点高し。定食屋の定番中の定番とはいえ、温め直してちょっとべちゃっとして出てくるものも多いなかで、ちゃんとあつあつで出してくれるところが嬉しいものです。
また、サイドメニューも充実。店内の張り紙で自画自賛だった餃子も、その自画自賛ぶりにたがわず具がたっぷり詰まっていてお得感もたっぷり。この餃子のおいしさは、そこらの専門店に劣りません。一度、この店と「秀永」と「ファイト餃子」と「東亭」の餃子を全部食べ比べてみたいほど。それほどおいしいのです。
この店は夜になると大皿料理を中心とした居酒屋になるようで、餃子は居酒屋メニューとしても主力なのでしょう。お持ち帰りまで用意されていますから。
店内は4人がけテーブル×5くらい、カウンターに8人、あと小上がりで8人+4人くらいのスペースしかないこじんまりとしたもの。それに対し、スタッフの数は昼のピーク時で8人もいて活気にあふれています。
朝6時から夜10時半までの営業で、休憩時間は午後2時から5時までの3時間だけ。しかも年中無休。チェーン店でもないのにこの長時間営業は、客の方が心配になってしまいますが、とにかく味もよく、手頃な価格で、使い勝手もいいとくれば周囲の人々は放っておかないでしょう。
いまはまだネットにも情報がほとんどありませんが、そのうち有名になる店だと思います。
「ひまわり」(西早稲田・大衆食堂)
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130404/13136019/