高くなったよなぁ、うなぎ。
昔は渋谷のうなぎ屋にランチで入ってうなぎと焼鳥のあいのり丼なんて普通に食べられたのに。いまや本吉屋の特せいろ蒸しが5,200円。決心がいります。
久々に訪れた柳川市はうなぎの街。
張り巡らされた水路でかつて普通にうなぎが獲れたのでしょう。
四角い蒸籠にご飯を詰め、蒲焼を乗せて濃い甘いタレをかけて蒸すと、蒲焼はふっくらとし、ご飯の隅々までタレが染みこみます。
これがもうおいしいのなんのって。甘めの濃い味は九州人の好みとはいえ福岡県民にとってはこれがなによりも好きなうなぎの食べ方。
3cm幅の蒲焼を半分に切り、ご飯と立方体に切り分けて箸に乗せ、崩れぬよう急いで口に放り込む喜び。最後にちまちまと蒸籠の隅をつつき、ひと粒たりとも残すまいとほじくるのもせいろ蒸しの楽しみです。
郷愁のあまり東京でも食べたいと探し回るのですがせいろ蒸しを出す店はなんと一軒もなく、渇望を抱えて生きてきました。
今回、連れがせいろ蒸しではなく蒲焼定食を頼んだのですが、蒲焼も濃い甘いタレがたっぷりかけられ、やはり九州の味になっていました。
久々の本吉屋本店はやはり安定の味。大行列から料理が来るまで1時間はかかりましたが、それだけの価値はあると言えるでしょう。
「元祖 本吉屋 本店」(福岡柳川・うなぎ)
https://tabelog.com/fukuoka/A4008/A400806/40001048/