本場長崎のちゃんぽんより、博多のちゃんぽんのほうが水準が高いんじゃないのか?
最近、そう思うようになってきました。
福岡ではどんな小さな個人経営の食堂でもちゃんぽんがあり、どれもしっかりおいしい。
とんこつ臭かったり、あっさり味だったり個性はあるものの、みなちゃんぽんの範疇で、よその土地のように「なんじゃこりゃちゃんぽん」はありません。
そのなかでも、博多駅から徒歩5分の場所にあるこの小さな店のものは相当においしい。
関東のタンメンのような、肉や野菜の味わいがしっかり溶け込んだスープがとくにおいしく、普段は絶対にスープを飲み干さない私でも全量飲み干しそうになりました。
麺は柔らかく、噛むとぷちっと切れる極太麺は王道のちゃんぽん麺です。
具は細切れの豚肉にイカ。野菜はキャベツ・もやし・玉ねぎ。そしてこれらに隠れてぺらぺらのピンクのかまぼこがあるのがわずかに長崎っぽい。
量は多くないものの、非常にうまくまとまっています。
頼んだのはミニチャーハンとのセット、850円。
小皿に乗って出てきたチャーハンは塩味でこれもまたあっさり。
本場風の米粒に卵をコーティングしたパラパラチャーハンではなくほくほくとしていますが、これもまたおいしくて好きな味です。最近の唐揚げがそうですが、最近なんでもかんでも味が濃すぎます。こういうほっとする味が戻ってきてほしいものです。
長いカウンターの反対側に2人席のテーブルがずらっと並ぶ店内。切り盛りするのは老夫婦ふたり。
また、「五目そば」を食べてみましたが、細麺のラーメンに落とし卵を含む具がたくさん。
これもまたおすすめです。
営業は11:00から13:30だけと、無理せず儲けを追求せず、ただただ喜ばれるためにやっているのでしょう。
まだまだ永く続いてほしい店です。
「王珉(おうみん)」(福岡博多駅前・ちゃんぽん)
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40025668/