福岡にきてから、うどんばかり食べるようになってしまいました。
あまりにもおいしいので。
そもそも福岡人のソウルフードはうどん。
博多ラーメンは辛子明太子と一緒で比較的最近広まったもの。博多発祥(伝来)説もあるうどんとは歴史が違います。
今回訪れたのは、博多駅筑紫口からバスで2つ目の「駅東三丁目」で降り、歩くこと3分の場所。
ビルの谷間にポツンとある平屋が目的の「葉隠うどん」です。
中に入ると、L字型のカウンター席のほかは全部座敷。東京ではいまや居酒屋でさえも少なくなりつつある座敷ですが、九州の人はいまも座敷の方がくつろげるのでしょうか。
頼んだのは、えびかき揚げ+ごぼう。
それぞれ単品だと「えびかき揚げうどん」が470円、「ごぼううどん」が450円。かけうどんが320円ですから、差額を足すと600円になるところですがこの店ではトッピングが2つの場合、「高い方に+100円」という特別ルールがあり、470円+100円=570円。
ただでさえ安いのに、トッピングを増やすとさらに割安になるという良心的すぎるルールに泣けてきます。
5分ちょっとで出てきたうどん。
えびかき揚げは衣で作った煎餅のような円盤に、川海老のような小さなエビが5〜6匹乗ってるもの。福岡では昔からうどん屋にある海老天のスタイルです。ごぼうは薄く切って衣をつけて揚げただけのものですが、この店のは一段とおいしい。客が多く回転が速いので揚げたてだからかもしれません。
そしてこの店の最大の特徴が麺。
ふにゃふにゃの腰なしうどんは福岡の伝統ですが、平べったくてやや細麺。表面にとろっとした層があるようで、口のなかでくねくねっと踊るような食感が楽しい。
また、つゆも見た目の色は薄いものの、あご(飛魚)と昆布を中心としただしが効いてておいしいのひとこと。いつまでも飲んでいたいと思わせるつゆです。
別の日には、丸天と肉の組み合わせ。
大きめの丸天はもちもちとしてぷにゅっとした歯触りがよくうま味もしっかり。
肉はほかの店のものと比べて醤油での煮込みが少なくあっさり。おいしいつゆを汚しません。さすがです。
卓上の壺には、だしを取ったあとの昆布で作ったとみられる佃煮があり、かしわめし(鶏の炊き込みご飯・200円)に乗せて食べるのも至福。
不便な場所にありますが、安いし早いし何よりめちゃめちゃおいしい。だまされたと思って、ぜひ行ってみてください。
「葉隠うどん」(福岡博多・うどん)
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40004342/