千葉県産落花生を使ったソフトクリームに生クリームをあしらい、チョコレートソースをかけた「プレミアムパフェ」(650円)。
ソフトクリームのなかのピーナッツペーストの配分が絶妙で、とても濃厚なピーナッツの味がしますがしつこくなく甘すぎず。このおいしさは唯一無二。さすが生産者だけあります。
ここは千葉・館山にある「木村ピーナッツ」という落花生工場の一角の直売所。落花生の生産から加工・販売まで一貫して手掛ける企業の売店のレジで、ソフトクリームを主体としたテイクアウト商品も販売しています。「ピネキ」というのはハワイの言葉でピーナッツを意味する言葉。創業者の奥さんのハワイ好きが高じて名付けたようです。
しかし、千葉が落花生の大生産地であることは知っていましたが、イメージとしてはもっと北の方。鳥取のラッキョウのように、九十九里のような砂地のやせた土地で作っているのだと思っていましたが、実際はもっと北の北総台地がメインとか。火山灰で水はけがよすぎてやせた土地というのは一緒ですが、もはや房総半島ではありません。意外でした。
しかし海のイメージの強い館山に、落花生の加工工場があるというのも驚きでした。聞くとこの道50年以上。かつては台車にピーナッツを乗せて売り歩いていたのが、立派な工場を持ち、全国に名が知れ渡るピーナッツソフトの店となろうとは。
いまや南房総旅行では欠かせない目的地となっているようで、平日でもひっきりなしに車が立ち寄り、みんなソフトクリームを買い求めてはベンチに腰掛けるなどして食べて行きます。
シンプルなソフトクリームだと400円。コーンとカップが選べるなど、見かけからしてごく普通のソフトクリームのようですが、食べた人はみな驚きの表情を浮かべます。
まるでピーナッツバターを薄めてクリームにしたような味。それでいてくどくなく舌触りも抜群。
これで人気にならないはずはないという味です。
自宅への土産に冷凍のゆでピーナッツを買ってみましたが、これがまたこれまでのピーナッツはなんだったのかというほどの味。
口に入れた瞬間にとろけ、クリームのような味わいなのです。
また小粒ゆえに安いバターピーナッツも買ってみましたがこれもまたコクがあって香ばしくて美味。
「千葉半立」という最高級品種を扱うだけあって、何を食べてもおいしいという衝撃のピーナッツでした。
もちろんそれなりの価格はしますが、満足度はそれ以上。南房総に立ち寄ることがあったらこのピーナッツソフトクリームはぜひ。お土産もおすすめです。
ピネキ(千葉館山・スイーツ)
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