ハンバーグがおいしい焼きそばです。
え? 意味不明?
鉄板で焼いたソース焼きそばにハンバーグとウインナーと目玉焼きが乗るという、とっても豪華で素敵な「盛り合わせ焼そば」(680円)。
正直、なんじゃそりゃあ、と思ったのですが、焼きそばがメインならいっそ一番高い全部乗せに行っちゃえ、と思って頼んだところ大当たりでした。
まず自家製のハンバーグがふわふわで、衝撃的においしいのです。
他にハンバーグ定食があるわけでも、ハンバーグピラフがあるわけでもないのに、わざわざ自家製手作りで牛肉100%の無添加とか。これだけのハンバーグが作れるのに、なんで定食にしないの?と聞きたくなるほどのおいしさなのです。
そして焼きそばもよく炒められていてうまい。ソースはやや辛めで油っぽさがない。肉は小さめながらパラパラとは入っていて、一方でキャベツは大きく食べ応えあり。
ウインナーもちゃんとした品質で、目玉焼きの焼き具合も絶妙。寄せ集めですが、ひとつひとつが丁寧です。
正直、ソース焼きそばなどジャンク中のジャンクだとしてよっぽどでないと口にしない私ですが、この焼きそばは人に勧めたくなりました。
この店を知ったのはたまたまでした。
本当に行きたかったのは東横線白楽の「キッチン友」。
先日、「孤独のグルメ」に出たメニュー「スペシャル友風焼き」を食べたのですが、玉ねぎばっかり山積みで肉がたったの3枚なのに1,000円とは納得いかず。ならば次は「ジャンボランチ」に挑戦しようと思い、また来たのですが土曜日というのを忘れてました。午後2時だというのに満席。長く待つとのことで諦めざるを得なくなったのです。
わざわざ白楽くんだりまで来たのに…。
もう「六角家」もなくなってるし…。
そうだ、この細い路地の古い商店街におでんの飲み屋があったぞ。
ところがその店もシャッターが降りています。
呆然としてあたりを見回すと横道に小さな店が。
看板には「お休み処」とありますがガラスの向こうでおじいちゃんが鉄板をカチャカチャ言わせてます。
そして店頭には焼きそばのサンプル…。
もはや空腹の限界でもありましたが、ヘラを操るおじいちゃんの姿にも惹かれました。
店内は、古い古い和風喫茶でした。
メニューは焼きそばがメインで、ピラフと炒飯(たぶん同じもの)が少しあるだけ。
そこで「盛り合せ焼そば」を頼んだのが大当たりだったのです。
ところが、100円プラスで大盛りにしなかったところがさすが私。まずかったらヨソの店で口直し、おいしかったらもう一品、という余裕を残しておいたのです。
注文したのが「海老チャーハン」。なんと430円。
出てきたものは、香りがいい。なんとも食欲をそそるいい匂いなのです。
そして味もしっかり。見ての通りエビも小さいのがまばらであとのミックスベジタブルも平凡ですが、なんとも言えずおいしいのです。
いやあなんか、とっても懐かしい「喫茶店メシ」に触れた気がして嬉しくなってしまいました。
おじいちゃんひとりで切り盛りする店ですが、背筋がピンっとした矍鑠たる紳士って感じ。素敵なおじいちゃんです。
ぜひ井之頭五郎に訪れてもらい、この焼きそばのハンバーグのおいしさに驚いてほしいと思います。
このおじいちゃんが先代から店を受け継いで、今年で39年とのこと。
これからも地域の人々に愛される店として、頑張っていってほしいものです。
「はら」(白楽・喫茶軽食)
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140205/14051649/