高菜と豚バラの煮物。
ミャンマー料理です。
こんなに大きく切った高菜は初めてですが、よく煮込まれているので歯で簡単に切ることができ、歯の間に詰まったりしません。豚の脂身の甘さもあり、優しい味の一品でした。
この店の名前は、Spring Revolution Restaurant (スプリング・レボリューション・レストラン)。「春の革命食堂」とでも言いましょうか。
この春、ミャンマーで起こった軍事クーデターに抵抗する市民運動を Spring Revolution と呼んだことから名づけられました。
この店で働いているのは、日本で暮らすミャンマーの人々。
全員がボランティアで、収益はすべて祖国で抵抗運動を続ける人々に送るとのこと。
これまで仕事やプライベートで何人ものミャンマーの人と接してきましたが、みんな穏やかで優しい笑顔が印象に残っています。この店のスタッフもみなにこやかです。
しかしその彼らがたどってきた道は苦難そのものでした。
英国の植民地から日本による占領。1948年に独立したもののそれからいまに続く長い内戦と相次ぐ独裁政権。
その後、ようやく民主化がなされアウンサンスーチー氏が率いる政権となって、ようやく明るい未来が描けると思った矢先のクーデターです。
一度民主化を味わっただけに民衆の怒りは凄まじく、少数民族と若者らが結び付いて軍と対峙する内戦状態となりつつあります。
その祖国の人々をどうにかして支えたい。
その想いが「春の革命食堂」を生んだのです。
ランチはブッフェ(バイキング)でひとり1,000円。45分の制限時間です。
たくさんの珍しい料理がカウンターに並び、好きなものを客は選びます。
コロナ禍の折、使い捨ての手袋が常備され、客は料理を取るときに着用。入店時の体温測定や消毒などぬかりはありません。
輪切りされた大きな魚の唐揚げは、骨が硬くて鋭いので注意が必要ですがうまい。
揚げた卵も、骨付き鶏肉の煮込みもとてもおいしかったです。
米飯は白い飯とチャーハンが選べ、スープはひよこ豆など具沢山の優しい味のスープ。
料理は日によって変わるでしょうが、リトル・ヤンゴンと呼ばれる高田馬場にある店よりもよりカジュアルな、普通のミャンマーの人々が食べているものといった感じで、親しみやすさを覚えます。
民主化に向けて苦闘のなかにあるミャンマーの人々に声援を送る意味でもぜひぜひ行ってみてください。
「Spring Revolution Restaurant」(池袋・ミャンマー料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130501/13260454/