あの富士屋本店が復活した!
富士屋本店と言えば「オヤジの核シェルター」と私が名づけた立ち呑みの聖地。
https://tokyo.totteoki.jp/4542/
若者の街・渋谷にあって迫害されたオヤジたちが地下に逃れ、安酒をあおる場として全国にその名を轟かせていました。
チップオンチャージ制で、たとえば2,000円をカウンターに置いておけばそこから代金を引いていってくれるので、予算内できっちり飲める。センベロだって可能で私も大好きな場でした。
ところが渋谷駅周辺の再開発によって去年閉店。多くのオヤジたちが路頭に迷いました。
その富士屋本店が復活した!というのです。
喜び勇んで行ってみるとあれ?なんか違う。おしゃれじゃん。
座席があるし、立ち飲みはほんのちょっと。
でも「ぶり大根」と「金華サバの味噌煮」がメニューにあったので頼んでみると、「ぶり大根」は大きな皿の上にガラスの器が伏せられた状態でやってきます。
器を取るとぼわっと白い煙が立ちのぼります。
中にあったのは生っぽい鰤の切り身と廿日大根のスライス。
鰤は燻製でしたがこれがうまい。サワークリームのようなソースとの相性もよく、750円ではありえないくらいの逸品です。
一方、「金華サバの味噌煮」も皿がでかい。
一回焼いてからソースであえた感じで、味噌煮のイメージとは違う高級感。これも価格以上のおいしさでした。
しかし店の雰囲気どころかスタッフも違う。オヤジとおばさんばっかりだったのが、みんな若いお兄さんやお姉さんになってます。
お姉さんのひとりにお勧めのピザを尋ねたら、「私の食べたので好きなのはこれですね。」と笑顔で答えてくれたのが「チキンとアスパラとキノコのビスマルク」。若い女の子に弱いオヤジは即決です。
これがおいしかった。生地はやや厚めながらサクサクっとしてモチモチ。アスパラガスもちょうどいい大きさに切られ、火の通りも完璧。
固さもなくゆですぎたときの匂いもありません。ちゃんとした窯で焼いた本物のピザでした。
これにふたりでビールやハイボール、レモンサワーなど7杯飲んで6,500円ちょっと。かなりのコストパフォーマンスでした。
考えてみると、富士屋本店には系列店があり、「富士屋本店ワインバー」という立ち呑みや、
http://www.totteoki.jp/shibuya/fujiya-wine.htm
「アルフォルノ」というピザ屋もありました。
http://www.totteoki.jp/shibuya/alforno.htm
なあんだ、復活したのはこのふたつ。統合して新たな「富士屋本店」を名乗っただけ。
あのオヤジの巣窟「富士屋本店」はやっぱり消えてしまったようです。あの雰囲気が大好きだったのに…。
でもこの、新「富士屋本店」はこれで非常においしくコストパフォーマンス高い。まったく新しい店として行くのならかなりのお勧めです。
「富士屋本店」(渋谷・ワインバー)
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13229205/