新宿駅西口から北へ10分ほど。
10年以上前からラーメン激戦区として知られる小滝橋通りにあって、通りから奥まった場所にあるにも関わらず、高い評価を受けているのがこの店。
よくあるつけ麺屋のように、値段の割に量が多いわけでもなく、よくある二郎系のようにモヤシやゆで豚が山盛りになっているわけでもないのに人気があるというのは、やっぱり味が良いから。
とくに鶏ベースの塩ラーメンのスープは澄んだ黄金色で美しく、すっきりした端正な味。鶏のうま味がダイレクトに伝わってくる感じです。
頼んだのは「香彩鶏だし特製塩ラーメン」(990円)の中盛り(+50円)。通常の塩ラーメンに味玉とワンタンがつくタイプです。
麺は細めのストレート。小麦の味がするしっかりした麺です。
味玉はちょっと硬め。私はこの程度が好きですが、好みが分かれるかもしれません。
チャーシューは脂身少なめの肩ロースあたりの肉でしょうか。歯ごたえがあって肉のうま味があります。
そしてワンタンは皮が広くついていて、具も丸めた感じでしっかり入っています。全体に非常にレベルが高く、失点がない感じ。高度にまとまっています。ただ、もうちょっとやんちゃでもいいかな、とがった個性、はみ出す個性があってもいいかな、と思いました。
なお、この店は様々なメニューを作っては、非常に強く客に勧めるイメージがあります。
数日後、ふたたび行った私の前に立ちはだかったのは、「味噌ラーメンを食え」と言わんばかりの自販機。札がぶら下げられていて、味噌ラーメンのボタンを押さなければならないかのように迫ってきます。(写真は別の日の「冷やし中華」推し)
そして頼んでしまった味噌ラーメン。
麺は塩と違って縮れ麺。かん水も多めの感じでまるで西山製麺のよう。
チャーシューも厚めでワイルドな感じで、全体の統一感がよく保たれています。
味は味噌はそんなにくどくなく、魚粉が振られているのもありやや爽やか系か。かつて高田馬場にあった「純連」が好きだった私からすると、ちょっとストライクゾーンはずれかな、でも手を出してしまうかな、という感じでしょうか。
とにかくたしかにおいしい。麺もスープもチャーシューも自由自在に作れる高度な技が様々なメニューを可能にしているのはよくわかりました。
ただ、麻薬的なうまさというか、病みつきになる異常さがあまり感じられなかったのも事実。とはいえまだ2種類しか食べてないわけですから、今後病みつきになるのかもしれません。ちょっと通い続けてみたいと思います。
みなさんもぜひ。
「麺屋 翔」(新宿・ラーメン)
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