奇をてらうことのない昔ながらの中華そばの店ですが、昼時にはずっと行列の絶えることのない人気店です。
場所は、道玄坂の途中から右に折れて登っていく百軒店の入り口。
人気の秘密は味とともに野菜などの具の多さ。もやし麺を頼んだときには袋半分、いや一袋分はあろうかというモヤシの山が丼の上にそびえ立っていました。
たっぷりの炒め油がそのままスープの上に層を作り、その下をかきわけるとようやく麺が出てくるというすさまじさ。
しかも麺は並みの太さではなく、パスタの一種・リングイネそのままなんじゃないかと思うほど太く平べったいもの。「すする」というより「噛みしめる」といった感じです。
スープのほうはいたってオーソドックスで、鶏ガラベースの醤油味。
これにきつね色に揚げたネギが散りばめられ、香りと味のアクセントとなっています。オーソドックスとは言え塩辛くなく甘くなく、高いレベルにあるなかなかおいしいスープです。
正直、かなり量は多いです。
実は私は昔、いちばん最初に行ったとき「チャーシューメン大盛り」に「餃子」さらに「ごはん」まで頼んでしまい、その量のあまりの多さに死にそうになったことがありました。
ところで、この店には不思議なウワサがあります。それは”1階のカウンター席と2階では味が違う”という伝説。カウンター席のほうがおいしいというのです。
…しかし、厨房は1階の一か所だけ。
なぜそういうウワサになるのか不可解ですが、実際に2階に空きがあっても1階のカウンター席が空くのを待って行列を続ける人も多いのです。
また、それを2階に誘導しようと主人らしき人物がしきりに「お後のかたは、2階へどうぞ~」とぶつぶつ独り言を呟いているのもちょっと滑稽。
不可解なウワサなど信じず、さっさと座っておいしく食べるのがいいかと思います。店のためにも。
なお、トッピングのワンタンも150円という価格差から想像するよりも量が多く、おすすめです。
また、聞くところによると炒飯も相当うまいとのことですが、ラーメンと同時に頼んでしまうと食べきれませんし、かといって炒飯だけを頼むのも気が引けるので、これはまた二人で行く機会があったら食べてみることにします。
渋谷に来たなら必ず足を運んでほしい店。
私のお勧めは、五目麺です。
「喜楽」(渋谷・ラーメン)
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13001705/