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味の大番(十条・定食)

 

山手線の北側、北区東十条と十条の一帯にだけ存在する
超ローカルフード、からし焼き。

豆腐があって豚肉があってネギがあって唐辛子で辛く、
真っ赤な色をした料理。しかもすくって食べる。

ひとことで言うと “見よう見まねで作った麻婆豆腐”で
しょうか。

この料理が誕生したのは昭和40年と、中国料理といえば
まだラーメンかチャーハンか餃子かせいぜい酢豚くらい
しか一般的ではなかった時代。

“豆腐を使った辛くてうまい料理があるらしい” との噂から
試行錯誤の末に誕生した料理なのではないかという気が
します。そしてこの一帯だけで評判を呼び、周囲に広がる
ことなく受け継がれてきたと。

だとしたら十条のからし焼きは、勝浦タンタンメンと並ぶ
「なんちゃってチューカ」のもうひとつの雄、と呼ぶべき
でしょう。

大番

その試行錯誤は、とにかく調味料を加える「足し算」だったと
思われ、醤油に砂糖に唐辛子にニンニクと、とにかく味が重なり
合ってかなり濃い。

しかしその刺激的な味はやみつきになりそうです。

大番

てんこ盛りのご飯を一緒にかきこむか、ビールでただただ
流し込むか、いずれにしろ止まりません。
“赤い殺意”の危険な食べ物です。

この店があるのは、埼京線十条駅の南にある踏切から2分ほど
歩いた場所。道路を挟んで10軒ほどの飲食店が建ち並ぶ
ひそやかな街です。

大番

のれんにも立て看板にも「からし焼き」の文字があり、明らかに
店のウリにしていますが、実際入ってみると普通の定食屋。
サバのみそ煮やとんかつ定食などおなじみのメニューが並びます。

おいしかったのは「もつの煮込」。

大番

どうやら夕方にかけて作っているようで、夜頼んだものはぷりっぷり
で歯ごたえもよくジューシー。量も心なしかたっぷりありました。
それに対し後日、昼に頼んでみるともつは赤茶けてくたびれた感じ。

そりゃあ煮込みの需要があるのは夜でしょうから、当然といえば
当然なのですがここまで違うものかと少々驚いてしまいました。

大番

また、単品で頼んだ「銀だら西京焼」は600円とほかの普通の定食が
食べられる値段だけあってきっちりした味。そのほかツナサラダも
量が多く、トマトもよく熟したおいしいものが使われていて
ちょっと幸せな気分になれました。

壁一面に貼られた定食メニューは550円からあり、物価の安さを
実感します。もし近くに住んでいたら2、3日に1度は通っても
いいかなと思うほど。

大番

五輪選手などを養成するナショナルトレーニングセンターが近い
こともあり、でかいスポーツバッグを抱えた体育会系の男女も
次々と訪れるこの店。

まずは十条ならではのからし焼きにチャレンジし、気に入ったら
ほかの定食を日常の食事に、という使い方がお勧めでしょう。

 

 

 

「味の大番」(十条・定食)
https://tabelog.com/tokyo/A1323/A132304/13009906/

みんみん(♂)とっておき!!支配人

福岡県生まれの九州男児。中学高校とブラスバンドに所属し、高校のブラスの先輩がタモリさんというのが数少ない自慢です。メディア関係の企業に就職し、転勤族だったため各地のおいしいお店を探して食べ歩きを始めたのがこのウェブサイトの原点。現在は、映像関係の会社を営んでいます。

店舗情報

店名 味の大番(十条・定食)
ジャンル 和食, 大衆食堂・定食
TEL 03-5993-4182
住所 北区上十条2-11-10
味の大番(十条・定食)
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交通手段 十条駅より徒歩3分
営業時間 11:00〜14:30 17:00〜22:00
定休日

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