ニッポンの洋食ならではの、ハンバーグにエビフライに唐揚げにカツに目玉焼きとてんこ盛りの豪華版おかずです。
「孤独のグルメ Season2」第5話の舞台となった、古き良き小さな洋食屋。
最初行ったときは井之頭五郎が食べた「スペシャル友風焼き」を頼んだのですが、納得いきませんでした。
山と積まれた飴色の玉ねぎの下から出てきた豚肉は3枚。生姜焼き用といった感じでそんなに厚くも大きくもありません。しかも味噌汁付かず。これで1,000円というのはちょっと…と思いました。
そこで出直してきた今回、頼んだのは「ジャンボランチ」(1,300円)。
番組のなかで学生たちがみな注文した山盛りランチのコストパフォーマンスを見てみたかったのです。
この店があるのは東横線の白楽。
駅前から伸びる六角橋商店街から一本裏に入った朽ちか…いや、歴史ある路地の端っこです。
この路地、いろんな小さなお店がひしめいて楽しい。
おでん屋は昔、おでん種の製造販売をしていたようですが、いまや安居酒屋となっている様子。ついふらふらと入ってしまいそうで、近所に住んだら楽しいだろうなと思います。
この店「キッチン友」も周囲と同じ歴史ある店です。
なかでも、厨房の横の壁に掛けられている黒電話が現役なのにはさすがに驚きました。
さて、巨大なお皿が登場です。
そしてその皿を埋め尽くさんばかりに山と積まれたおかず。「おぉっ!」と思わず声が出てしまいました。
まずはハンバーグをお箸で切ってひと口。
意外に小さく薄いハンバーグは口あたり柔らか。家庭的でソースも尖ったところがなく食べやすい。
エビフライはT字の不思議な形。尾の付け根部分の殻をむいて、折り曲げたのでしょうか。サクサクの軽い衣にエビのプリっとした食感が合っていい味出してます。
一方、唐揚げは鶏天風かフリッター風かといった感じ。味付けが薄いのには好感持てます。
そして驚いたのはカツ。
大きな横長の長方形が、ほかのおかずの下にべローンと鎮座していました。思わず「でかっ」と声が出るほど。食べてみるとチキンカツですが、一体どうやってこの形に成形するのか。技を教えてほしいくらいです。
この、まさに「大人のお子様ランチ」の様相を呈するてんこ盛りっぷりですが、意外にもそこまでの量はありません。
ハンバーグとカツが、見た目の印象ほど量がないことも原因かもしれませんが意外にペロッと食べられました。
味噌汁も出汁が効いててご飯も悪くない。
全体的に丁寧な仕事ぶりで、それぞれおいしく食べられます。
この場所でこの店の古さでこの値段?と、思わないわけではないですが、そういう街全体の雰囲気込みの値段だと思って味わってみるといいと思います。
ぜひ六角橋界隈の散策とセットでどうぞ。
「キッチン友」(白楽・洋食)
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140205/14002176/