シーフードミックスというのはよく見ますが、「ミートミックス」というメニューは初めてです。
牛・豚・鶏が全部入っているという欲張りメニュー。なにもカレーでそこまでしなくでも…と思いますが、こういう珍しいメニューを見たら頼まずにはいられないのが悲しい佐賀、いや性。
しかも大盛り(+200円)で頼んでしまいました。もとが1,550円と高いのに…。
この店には15年ぶりに来ましたが、あまりにも何も変わってないことに驚きました。
半蔵門駅近くのマンション1階の奥まったところ。さんざん儲かっただろうに窮屈な店のまま、移転せず拡張もせずそのままなのです。
最初に出てくるのはイモふたつ。これも変わっていません。
ふかしたじゃがいもの皮を手でむき、マーガリンをつけてかじりながら待つのです。
カレーの味も記憶どおり。
独特のフルーティーな甘さが先にきて、続けてコクが感じられてから辛さが追っかけてくる。香り高く、鼻の奥がくすぐられる感じです。
実は私、いちばん好きなカレーは「ボンディ」のもの。その元スタッフが開いたというこの店の味も当然ながら好みなのです。
ただボンディに比べるとやや軽い感じ。
さらっとした感じなので食べやすいでしょうか。
牛豚鶏はちゃんと入ってました。
牛はスジの部分でしょうか。コラーゲンのぷよぷよした食感と噛むたびににじみ出るうま味。
豚はバラのブロックのやや硬めで、鶏はコリコリした食感が楽しめました。
それぞれの違いが楽しめるのって、意外にいい。
ご飯にはチーズがあらかじめ溶かしてある感じで、ここがボンディとの違いでしょうか。
薬味も15年前とまったく変わらず、らっきょう、刻んだ柴漬け、真っ赤な福神漬けが3つのポットに入っていて正しいニッポンのカレーをサポート。
とくに、らっきょうがたっぷり入っていて、たくさん食べても嫌な顔ひとつされないのが嬉しいです。
今回、甘口・中辛・辛口のうち辛口を注文したのですが、大辛がないものだからってナメてました。
最初こそ甘さが先にくるため油断してしまいますが、けっこうピリピリくる辛さが追っかけてきます。
食べ終わると口のまわりがヒリヒリし熱を持つほど。そして、あとで胃が暴れてくるのがわかるのです。
辛いもの大好きな私でそうなのですから、みなさんには最初、中辛を注文することをおすすめします。
ボンディやこの店のカレーをよく、「欧風カレー」と言いますが、こんな高度なカレーはヨーロッパにもありません。
むしろこれこそが、日本で独自の発達を遂げたカレーが到達したひとつの境地、と言っていいと思います。
ぜひ。
「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」(半蔵門・カレー)
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130803/13000254/