なんだこの酸味は…。
辣油の辛さと芝麻醤の甘さが織りなす複雑なうま味こそが、ニッポンの担々麺の醍醐味。
なのにこの店の担々麺は酸味が先にやってきます。なんの味だろう…。
トマトでした。
トマトの酸味が複雑さに輪をかけ、さらにうま味を倍増させています。
オーソドックスなニッポンの担々麺の範疇からはややはずれますが、このうまさは無双といった感じです。
そして麺はリングイネ。
もちろんパスタそのままではないものの、太さ、平べったい楕円形の断面といいリングイネそっくりと言っていいレベルの麺です。
やはり最近の流行りなのでしょうが、この濃厚なスープには非常に合っています。
肉味噌もおいしい。
個人的な好みで言えば若松河田の「梅香苑」のものが好きですが、ここのもスパイシーでややねっとりとした感じがいい。
肉味噌ごはんも食べてみましたがこの組み合わせだけで丼飯がいけそうです。
もう一つ食べてみたのが「香鶏麺」。(もちろん別の日です)
香菜つまりパクチーと蒸し鶏を乗せた鶏そばですがこれがまた端正なこと。
細かく丁寧にちぎられたパクチーは白髪葱の上にまんべんなく散らされていて、下には細く裂かれた蒸し鶏が。
琥珀色のシンプルな鶏ガラスープには担々麺とはまったく別の細い丸麺が合わせられています。この丸麺は腰が強いわけではなく噛むとぷちっと切れる感じ。この食感がまたスープに合っていていい感じです。
イメージとしては、マルタイの棒ラーメンの麺をふたまわり太くしてスープにコクを与えうま味を増した感じでしょうか。
(例えが悪かったらごめんなさい)
とにかく両極端ではありますがこの担々麺も香菜麺も非常に水準が高く、一度は食べておくべき一品だと思います。
またランチにある「純レバー丼」というのも気になったのでハーフを頼んだのですが、レバーがぷりっぷり。
低温(真空)調理したあとに炒めてるのでしょうか、火を通してこの柔らかさは驚きです。
ただ、たっぷりとかかったたれの味が濃く、ハーフでも最後の方はちょっとくどく感じられてしまいました。
これでフルサイズはちょっとキツいかと思いますが、フルサイズはまたたれのかけ方が違うのかもしれません。
ちょうど私の横に来た若い女性がこの純レバー丼を頼んでましたから鉄分不足の女性に人気メニューなのでしょう。
店内は長いカウンター8席に、奥にテーブル席が10席とこじんまり。
カウンターの上には焼酎がたくさん並べられていますから、夜もまた楽しく飲めるお店になっているはず。
夜に行ってみようと思います。とてもいい店を見つけました。
「okudo東京」(新宿御苑・中国料理)
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130402/1317412