まだ混まないうちにと11時45分に店に着いたとき、行列はすでに10人。

世界一のカキフライと誇るだけあって、冬にかけてのこの店の人気は凄まじいものがあります。

カキフライの定食だと1,050円ですが、ついてくるカキフライはたったの2個。
それでも誰も文句を言いません。

なぜならひとつひとつカキフライが巨大で、なんと女性の握り拳ほどもあるのです。

かじってみると、小さな牡蠣を多数まとめてひとつの塊にしていることがわかります。
どうやってつなぎ合わせているのか不思議ですし、揚げていてよく崩れないものだと感心します。

一般的な、ひとつひとつの牡蠣に衣をつけて揚げたものとの違いは、大きさだけでなく、味も。
一般的なものだとかじった場所によって苦味とかえぐ味を感じることがあるのに対し、小さな牡蠣をまとめることで部分部分の味が平均化しています。

これは意外に心理的に大きい。安心感という味でしょうか。

この店があるのは新宿。
新宿駅新南口を出て甲州街道を西へ5分ほど歩いて左へ。山野美容専門学校方向で代々木に向かう道の入口付近の角にあるこの店。

以前から気になっていたのですが、カキフライの季節になり、ようやく訪れることができました。

行列の先頭2〜3人目あたりになるとお兄さんから注文を聞かれます。

この店はカキフライ以外にも揚げ物や焼魚、煮魚などがあり、組み合わせも可能。私はつい欲張ってカキフライにアジフライをつけた組み合わせ定食1,300円にしてしまいました。

プラス250円ですから、まあ簡単なアジフライがつくのかな、くらいに思っていたのが見事に裏切られました。

昭和新山か羊蹄山かというほどの巨大なキャベツの千切りの山の斜面に、ごろんと横たわる巨大なカキフライ2個。その上に、立派な半身のアジフライが3枚も鎮座しているのです。

アジフライ3枚だけでじゅうぶんに立派な定食のメインディッシュです。
つまりおかずは2人分。サービス良すぎです。

どちらも衣は大きめでザクっという感じながら歯ざわりは軽め。油の臭みもなく、いいフライです。

また、丼のご飯も具だくさんの豚汁も小鉢もキャベツもタルタルソースまでおかわり自由。

タルタルソースは甘め。サンドイッチの中身のような味ですが、多くの客がタルタルソースをおかわりしています。

フロアのおばさんによると、1日に35個もの卵を使って作るとか。たしかに手作り感たっぷりの家庭的な味でした。

味が世界一かどうかは好みがあるので決められませんが、組み合わせ定食のお得感は比類のないもの。行くときはめちゃめちゃお腹を減らして行くことをおすすめします。

「わぶ」（新宿南口・居酒屋）
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13042801/